「関わる人すべてに力をくれる場」川崎ワカモノ未来PROJECT③
認定NPO法人カタリバは、若者の「やってみたい」を応援する団体ですが、3年前から神奈川県川崎市と一緒に取り組んでいるのが、高校生が神奈川県川崎市の街づくりに参画する「川崎ワカモノ未来PROJECT」。
このプロジェクトの3期目(2018年度)が、9月から走りだしています。
高校生自身が考えて行動するこのPROJECTには、「高校生」の他に、もう一つの主役とでも言うべき人たちがいます。
それは、高校生に伴走する「大学生メンター」です。
「大学生メンター」の役割は、高校生と一対一の関係で話し合い、プロジェクトを立ち上げ展開する「サポート役」であり「伴走者」です。
高校生たちの「やってみたい」を側で応援し、悩みを聞いたり、時にはアイデアを出し合ったりします。
そんな「大学生メンター」の役としてPROJECTに参加する意味はどんなものなのか。
初年度(2016年)から参加し続けてくれている大学生、礒田紗穂さんに語ってもらいました。
▼はじめの一歩
高校生の頃、私はやりたいことを見失って何を目標に前に進んだらいいのかと悩んでいました。周りの友人は自分の好きなことや興味に向かって努力をしていて、その姿が羨ましくて、自分も“あんな風になりたい”と思ったことが何度もありました。
けれど新しいことに挑戦したり、今までとは違う場所へ踏み出したりする勇気が出ませんでした。
”失敗したらどうしよう。””自分にはできなかったら怖い・・・。”
そんなモヤモヤした気持ちが「やってみたい!」というワクワクよりも膨らんでしまって、どうにも一歩を踏み出すことができずにいました。
大学生になって、それまでの勇気が出なかった自分を変えたいと、認定NPO法人カタリバの出張授業「カタリ場」にボランティアキャストとして参加してみることにしました。「カタリ場」で活動している中で、当時川崎ワカモノ未来PROJECT(以下カワプロ)の運営をしていた方に「メンターをやってみない?」と誘ってもらいました。
高校生の頃は自分に自信がなくて、勇気が出なくて一歩を踏み出せなかったけれど、大学生になった今、勇気をもって踏み出してくれた高校生の力になりたいと思いました。
▼メンター、そして運営へ
私は「カタリ場」での活動で高校生と話す機会は多くありましたが、カワプロのように継続的に一人の高校生と向き合う経験は少なく、初めは手探り状態でした。
カワプロの活動期間の2ヶ月間は、高校生のとなりで私自身も過去を振り返りながら、今を感じながら、一緒に考えて、悩んで、喜んでを繰り返しました。そのうちに彼らのプロジェクトを誰よりも応援したい、そんな気持ちが芽生えてきました。
時には、メンターとして「本当に高校生の力になれているだろうか」「もっと出来ることがあるんじゃないのか」と自分自身の不甲斐なさを感じつつも、高校生の隣で一緒に走り続けるからこそ感じられる、彼らの成長や変化が私にとっては最高の喜びでした。
そして2年目。今度は、運営スタッフとしてこのカワプロをつくりあげていこうと決めました。
カワプロに恩返しがしたかったからです。
カワプロの活動は高校生だけが成長する場ではなく、関わる人すべてに力をくれる場だと私は感じています。
たくさんの素敵な出会いをくれた、私に自信をつけさせてくれた、過去を振り返るきっかけをくれた、たくさんのワクワクを感じさせてくれたカワプロには感謝しかありません。
3年目となる今年度も運営スタッフとして、高校生も大学生も地域の人たちも、関わるみんなが共に成長し喜びを分かち合えるカワプロにしたいと思います。
▼伝えたいこと
私も「高校生の時にカワプロと出合いたかった」と思っています。
だから今、高校生のみんなに伝えたいことは、
「自分を応援してくれる人は意外とたくさんいるよ、だから安心して踏み出してほしい」
ということです。
カワプロには高校生の背中を押してくれる存在がたくさんいます。メンターをはじめ、川崎市で活躍している方々、今までのカワプロの参加メンバー。
スタートは不安かもしれない、勇気がいるかもしれない。だけど、その先にはたくさんの応援団がいることをわすれないでほしい。
今年も私は川崎ワカモノ未来PROJECTの運営として、参加高校生のすぐ隣で応援します。
一緒に新たな自分への一歩を踏み出してみませんか?
川崎のまちをもっと好きになって、自分もみんなも笑顔にできるステージをつくるために一緒にアクションを起こしてくれる高校生、集まれ!参加者募集中
「Vol .1ヒラメキLab(アイデアソン)」
■開催日時:2018年11月23日(金曜・祝日)10:00~18:15
■会場:PASAR BASE(セシーズイシイ7)
JR南武線 武蔵新城駅北口徒歩3分
■対象:川崎市に関心がある・まちづくりに興味がある高校生
■募集人数:30人程度(先着順)
■参加費:無料
■お申し込みはこちらから
■問い合わせ先:
【川崎市】
TEL:044-200-2094(平日8:30〜17:15)
E-mail:25kyodo●city.kawasaki.jp
【NPOカタリバ】
TEL:03-5327-5667(平日10:00〜17:30)
E-mail:katariba-blab●katariba.net
※メールアドレスの●を@に変えて送ってください。
【バックナンバー】
「きっかけをもらう側から創り出す側へ」川崎ワカモノ未来PROJECT②
https://www.katariba.net/news/2018/09/23872/
「高校生が主役になれる街に」川崎ワカモノ未来PROJECT①
https://www.katariba.net/news/2018/09/23776/