「きっかけをもらう側から創り出す側へ」川崎ワカモノ未来PROJECT②

2018.9.21 事例紹介

高校生が神奈川県川崎市の街づくりに参画する「川崎ワカモノ未来PROJECT」
このプロジェクトの3期目(2018年度)が、9月から走りだしました。

大人が作った枠組みに高校生が参加するのではなく、高校生自身の「やってみたい」を起点にして、高校生が地域の大人や大学生メンターを巻き込みながら、想いを形にしていくことが、この川崎ワカモノ未来PROJECTの最大の魅力です。

このプロジェクトが始まったのは、2016年度。

そのとき高校生として参加し、発信し行動する楽しさに触れたことで、2期(2017年度)から運営側として活動している大学生がいます。

水谷涼香さん。現在は慶應義塾大学の2年生です。

今回は水谷さんが、昨年度を振り返りつつ、川崎ワカモノ未来PROJECTの魅力を語ります。

▼高校生として参加した「川崎ワカモノ未来PROJECT」

はじめまして。認定NPO法人カタリバで学生インターンをしている水谷涼香です。
一昨年、高校3年生だった私は「川崎ワカモノ未来PROJECT」に参加しました。

私は神奈川県川崎市育ち。
だけど実は地元が好きになったのはこのイベントに参加をしてからでした。

参加したきっかけは駅でポスターを見かけたこと。「なんだか面白そう」くらいの軽い気持ちでした。

そのときは特に「これをやりたい!」と明確なものは持っていませんでしたが、川崎ワカモノ未来PROJECT Vol.01 ヒラメキLab(アイデアソン) という最初のイベントに参加し、そこで、カタリバのスタッフや大学生たちと話す中で、自分の好きなことを発見することができました。

私が大好きなことは「声で表現すること」。それをプロジェクトにしました。

具体的には、2017年の秋から川崎FMで「出会えるラジオ まるラジ」というラジオ番組の運営をスタートしました!

はじめは「声で表現」といっても、何をして良いか想像もつきませんでしたが、川崎ワカモノ未来PROJECTでたくさんの人と出会い、アイデアをもらったり助けてもらう中で、「ラジオ番組の運営」となりました。

私の最初の一歩は「なんだか面白そうだから、参加してみようかな」くらいの小さなものでした。
でも、それをきっかけとして、周りの人に応援をもらいながらアクションを重ねていくと、今まで見えなかったものが見え、自分の生活がそれまでよりもずっと楽しくなりました!

だから、これだけは自信を持って言えます。

「始めるきっかけに、理由なんていらない」

参加をしようか悩んでいる子がいたら、ぜひ一歩踏み出して、参加をしてほしいです!

▼運営側として参加した昨年

2017年度、2年目の川崎ワカモノ未来PROJECTでは、運営側として関わらせていただきました。

プロジェクト最初の1日は「vol.1ヒラメキLab」。
ヒラメキLabは自分や川崎について知り、自分の中にある「やってみたい!」を見つけるワークショップイベントです。

15人の高校生が参加してくれました。
川崎をキーワードに集まった、学校も学年も違う高校生たちでしたが、昼休みの時間にグッと仲良くなっていて、びっくりしたのを覚えています。
1人で参加を決めて来てくれた子が多かったです。

私が高校生として参加したときも、少し不安はあったけれど、会場やそこにいる人たちの雰囲気が温かく安心したのを覚えています。

「vol.1ヒラメキLab」で高校生は、まず大学生の先輩の話を聞きます。先輩たちは、自分の好きなことにチャレンジしたり失敗したり、試行錯誤しながらも行動してみることで得た色々な学びがあることを赤裸々に教えてくれます。

次に、川崎市の職員の山田さんが説明やクイズを通して、川崎の魅力を伝えてくださいました。
案外、自分の住んでいる川崎のことって知らないことばかり!改めて街のことを知ると、これまでよりも川崎に愛着がわきます。

そして、今度は高校生自身で自分の人生を振返り、自分のことを見つめ直します。

自分のこれまでを振り返ってみたり、それを人に伝えることは、少し勇気が必要です。でも、傍でじっくり話を聞いてくれる大学生の先輩がいると「自分が本当にやりたいことは何か」を考えることができます。

川崎ワカモノ未来PROJECTの素敵なところの1つは、「一緒に考えてくれる人がいること」。

川崎市で働く人・地域でアクションを起こしている先輩・カタリバの大学生…。たくさんの人が会場である「PASAR BASE(パサールベース)」に集まります。熱気に溢れ、ずっと話し声が響いていました。

最後には自分で考えた、自分自身のプロジェクトを、全員で宣言します。

その後の2ヶ月間、高校生は大学生のサポートを受けながら、自分がした宣言をもとにアクションに取り組みます。「カワプロCafé」という、自分のプロジェクトのすすめ方を相談する場もあります。「カワプロCafé」では、今年はフィールドワークなど、実践の場を作ろうと企画中です。

そして2ヶ月間のアクションを経て迎えるのが「vol.2 ハナサクPresentation」です!

ハナサクPresentationでは自分が取り組んできたアクションや、これからやっていきたいこと、自分のプロジェクトを街の人やこれまで一緒にプロジェクトに取り組んできた仲間に向けて発表をします。

発表会場となった川崎市役所には、審査員として市職員の藤井英樹さん、認定NPO法人カタリバの今村亮さん、武蔵新城を中心にまちづくりに携わっている石井秀和さん、2016年度参加者の川合佑汰さんがお越しくださいました。

プレゼンの場で高校生たちは、自分の思いを一生懸命に伝えていました。そして、一つ一つのプロジェクトに対して、審査員をはじめとする大人の方から具体的にアドバイスをいただき、それを踏まえて次のアクションにつなげます。

運営として携わった私も、高校生たちみんなのプロジェクトに何度も背中を押されました。

今も、アクションの輪は広がり続けています。

例えば、発表後に岩間幸枝さん(ゆっきー)が取り組んだ「音楽×親子」のイベントには、こんなにたくさんの親子連れが参加してくれました。

▼今年の川崎ワカモノ未来PROJECT
3年目の今年も、去年参加していた仲間がサポーターになってくれるなど、輪が少しずつ広がっています!

「何かをやってみたい!」
「新しい自分に出会ってみたい!」
「一緒に頑張る仲間と出会いたい!」
そんな気持ちを持っている人がいたら、勇気を出して一歩を踏み出してみてください!
川崎という街でみんなにしかできないアクションがきっとあるはず。
ご参加をお待ちしています!

川崎のまちをもっと好きになって、自分もみんなも笑顔にできるステージをつくるために一緒にアクションを起こしてくれる高校生、集まれ!参加者募集中
「Vol .1ヒラメキLab(アイデアソン)」

■開催日時:2018年11月23日(金曜・祝日)10:00~18:15
■会場:PASAR BASE(セシーズイシイ7)
JR南武線 武蔵新城駅北口徒歩3分
■対象:川崎市に関心がある・まちづくりに興味がある高校生
■募集人数:30人程度(先着順)
■参加費:無料
■お申し込みはこちらから
■問い合わせ先:
【川崎市】
TEL:044-200-2094(平日8:30〜17:15)
E-mail:25kyodo●city.kawasaki.jp
【NPOカタリバ】
TEL:03-5327-5667(平日10:00〜17:30)
E-mail:katariba-blab●katariba.net
※メールアドレスの●を@に変えて送ってください。

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