八戸南高校とカタリバ
今年3月に、統廃合のため30年の歴史に幕を下ろした青森県立八戸南高校。
実は2006年から、NPOカタリバと継続した関係を築いてきた高校でした。
今回は「青森県とカタリバ」「八戸南高校とカタリバ」について、お話いたします。
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1:青森県とカタリバ
青森県とカタリバの関係は、2006年までさかのぼります。
青森県教育委員会の坂本先生(06年当時)がNPOカタリバの存在を知り、
都立高校で実施されたカタリ場に見学に来ていただいたところから始まりました。
間近で見たカタリバに感銘を受けた坂本先生に、
八戸南高校の梅村先生(06年当時)をご紹介いただきました。
そして2007年、同校で青森県初となる出張授業カタリ場が実施されました。
これをきっかけに、青森県では
「高大連携キャリアサポート推進事業」が動き出しました。
高校生と大学生が将来について本音で語り合う出張授業は今、
県内全域の高校・大学を巻き込み文化として定着しつつあります。
■高校のキャリア教育で生徒の意欲アップ(2013/03/18 デーリー東北新聞社)
http://cgi.daily-tohoku.co.jp/cgi-bin/news/2013/03/18/new1303181401.htm
2:八戸南高校とカタリバ
八戸南高校は青森県初のカタリ場実施校というだけではなく、
もしかしたら、カタリ場を全国で最も活用してくださった高校だったかもしれません。
同校は、梅村先生の、
「良く練った計画の中にカタリ場を活かさないと意味が無い」との考えから、
年間のキャリア教育カリキュラムの中に、カタリ場を組み込みました。
カタリ場で先輩たちと語り、刺激を受けて、
「将来のためにがんばりたい」と思うようになった生徒たちには、
次なるステップとして、挑戦できる様々な活動が待っていました。
「鮫ボラ」説明 「鮫ボラ」通信1 「鮫ボラ」通信2 「鮫ボラ」通信3
「鮫ボラ」通信4 「鮫ボラ」通信5 「鮫ボラ」通信2012 「鮫ボラ」通信SP
これらの体系的なキャリア教育は、進学率向上などの成果も生み出すとともに、
八戸南高校を地域に愛される高校に育てていきました。
また2011年には、八戸南高校最後の卒業生を対象に、
最後のカタリ場が行われました。
東京/青森の学生ボランティアが協力して実施されたカタリ場です。
カタリバin八戸南3.17(2012) デーリー東北(2012/3/18) インタビュー記事
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八戸南高校を1つのキッカケとして、青森県全体が動きました。
カタリ場を1つのキッカケとして、八戸南高校が動きました。
八戸南高校は閉校になりますが、その思い出は生き続けます。
そして2013年4月。
八戸南高校最後の卒業生の一人が、大学生になり関東へ上京して、
早速カタリバの首都圏教育ボランティアの説明会に参加してくれました。
(http://www.katariba.net/k-news/13483.html)
「高校の時のカタリ場が将来を考えるキッカケになりました。今度は自分がキッカケを与える側になりたいと思っています。」
これからも、八戸南高校とカタリバの関係は続いていきます。