「自分自身の想像を越える成長がある」川崎ワカモノ未来PROJECT⑥
認定NPO法人カタリバは、高校生や若者の「やってみたい」を応援しています。
そこで、神奈川県川崎市と共に、3年前から取り組んでいるのが、高校生が川崎のまちを舞台に、自分でプロジェクトを企画し実行する「川崎ワカモノ未来PROJECT」(以下カワプロ)です。
このプロジェクトでのカタリバの役割は、「高校生と大学生をつなぐ」というものです。
プロジェクトに参加する高校生は、住んでいる場所も興味のあることも様々です。
そんな高校生をサポートする大学生も、所属大学や専攻、出身地など色々です。
そんな背景の異なる「高校生」と「大学生」たちが、出会い、共に企画を立ち上げ、2か月間試行錯誤を繰り返す。
それがカワプロです。
カタリバは、このカワプロを通じて、高校生と大学生がつながり、一歩踏み出すことを応援しています。
初年度からカワプロ運営のリーダーを務めているカタリバスタッフ・米田瑠美に、カワプロの過去・現在・未来を聞きました。
▼2016年から始まったカワプロですが、カタリバと川崎市はどのような結びつきですか?
カタリバは首都圏の高校生に出張授業を届ける「カタリ場」という事業をひとつの柱として展開し、もうひとつの柱として、高校生が自分の「やってみたい」を形にする「マイプロ」という事業を展開しています。
3年前カタリバが、その二つを接続する事業展開を模索していた時期に、川崎市で新しく若い世代の行政への参画のきっかけづくりとなる企画を公募していました。
川崎市の意図を汲んだ上で、出張授業「カタリ場」と中長期の伴走企画「マイプロ」のより良いところをうまく織り交ぜた形で実現することができそうだ、と企画提案したのがご縁でした。
▼3年前、初めて川崎でPROJECTをスタートしたきは大変でしたか?
まず私自身「川崎」について何も知らない状態だったので、川崎市在住在学の大学生に川崎のことを教えてもらうところから始めました。
「高校生をどうやって集めるか」についても川崎での経験値がゼロだったので、学習塾へ飛び込んで「ポスター貼らせてください」というような「渉外」もやっていました。
今は、学校に訪問して先生にPROJECTを理解してもらって、興味のありそうな高校生に参加を促していただくことに重点を置いています。
▼これまで2年間続けてきて、手ごたえのようなものはありますか?
「コーヒーの木」という企画を立ち上げた高校生が「カワプロに出会ったからこそ、自分が場を作るような活動ができるようになった。カワプロに出会う前は、自分にそんなことができるなんて想像できなかった」と言ってくれました。その子のお姉さんも「妹の企画を応援するのが自分のマイプロ」だと言ってくれました。
自分自身の想像を越えて成長する高校生たちを間近で見て、PROJECTの意味を改めて感じることができました。
▼背景の異なる「高校生」と「大学生」と一緒に、カワプロを作っていくために心がけていることはありますか?
カワプロの最初のイベントである「ヒラメキLab(11月23日開催)」より前に、参加申込をしてくれた高校生と会う機会をできるだけ作っています。それによって、イベント当日も安心して来てもらえるんではないかと思っています。私たちとの関係構築や高校生同士横の繋がりづくりを心がけています。
また大学生たちにもメンターになるための研修会を開き、顔合わせをしています。カワプロのある2か月間を、大学生たちが一つのチームとして高校生たちをサポートできるようにしたいと思います。
また、高校生と大学生メンターのそれぞれと事前にコミュニケーションをとることで、個々の個性を理解し、より適切な高校生と大学生メンターのマッチングを考える手がかりとしています。
▼今年度(2018)のカワプロに参加を検討している高校生にメッセージを
切実にやりたい何かを持っている高校生はもちろんですが、「何かやりたいけど何をやったらいいかわからない」高校生にもぜひ参加してほしいです。
参加するにはとても勇気が必要だと思います。けれど、一歩踏み出した先に想像もつかなかった出会いや成長が待っています。
自分が本当にやりたいと思ったことをやってみて、紆余曲折ありながらもちょっとした成功体験を得る。心からの「やりたい!」で他の誰かも喜んでくれる。そうすることで、少し自分を好きになれたりすると思うんです。プロジェクトの中で関わった誰かのことも好きになれる。ほんの少しの成功体験が、これからの長い人生に与える影響は小さくないと思っています。
3年目のカワプロには、どんな高校生・大学生が集まってくるのか。そして、どんな企画が生まれるか。
どんな人でもカタリバは歓迎します!
川崎のまちをもっと好きになって、自分もみんなも笑顔にできるステージをつくるために一緒にアクションを起こしてくれる高校生、集まれ!参加者募集中
「Vol .1ヒラメキLab(アイデアソン)」
■開催日時:2018年11月23日(金曜・祝日)10:00~18:15
■会場:PASAR BASE(セシーズイシイ7)
JR南武線 武蔵新城駅北口徒歩3分
■対象:川崎市に関心がある・まちづくりに興味がある高校生
■募集人数:30人程度(先着順)
■参加費:無料
■お申し込みはこちらから
■問い合わせ先:
【川崎市】
TEL:044-200-2094(平日8:30〜17:15)
E-mail:25kyodo●city.kawasaki.jp
【NPOカタリバ】
TEL:03-5327-5667(平日10:00〜17:30)
E-mail:katariba-blab●katariba.net
※メールアドレスの●を@に変えて送ってください。
【バックナンバー】
「活躍の場を提供したい~地域の大人が支える」川崎ワカモノ未来PROJECT⑤
https://www.katariba.net/news/2018/10/23970/
「今年はもっとサイコーなPROJECTにしたい~カワプロ卒業生の思い」川崎ワカモノ未来PROJECT④
https://www.katariba.net/news/2018/10/23949/
「関わる人すべてに力をくれる場」川崎ワカモノ未来PROJECT③
https://www.katariba.net/news/2018/10/23925/
「きっかけをもらう側から創り出す側へ」川崎ワカモノ未来PROJECT②
https://www.katariba.net/news/2018/09/23872/
「高校生が主役になれる街に」川崎ワカモノ未来PROJECT①
https://www.katariba.net/news/2018/09/23776/