【活動紹介】高校生の日常に伴走し、自ら学ぶ意欲に火を灯した 「キャリアアップ、学力アッププロジェクト」

2015.8.14 事例紹介

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■目標設定→チャレンジ→振り返りを通して育む「やる気の芽」

カタリバには、2013年から埼玉県教育委員会と協働で行っていた「キャリアアップ、学力アッププロジェクト」というプロジェクトがありました。

埼玉県内の高校にカタリバのボランティア・スタッフ(キャスト)や職員が月1回訪れ、1年間を通してキャリア意識と学習意欲の向上を目指した活動を行っていました。

通常の「カタリ場」が一回2時間の訪問で、高校生に将来を主体的に考えるきっかけを届けるのに対し、本プロジェクトでは定期的にスタッフが訪れ、密なコミュニケーションを図りながら、高校生の心に火を灯しました。年4回は「キャリアアップ、学力アッププロジェクト」に参加する県内の高校生が一堂に会し、集合研修も行いました。

月1回のミーティングは、生徒たちが自らトライしてみたい目標を設定する時間。例えば、年4回行われる集合研修で何をするかを考えたり、何か新たに打ち込めることを探すワークショップを行ったりしながら、チャレンジしたいことをしっかりと考えました。そして、一人ひとりが自分で目標設定し、チャレンジし、それを振り返るまでを一つのサイクルと考え、やる気の芽を育てていきました。

■プロジェクト参加者からの手紙

先日、昨年1年間このプロジェクトに参加した高校生から、担当職員の金森宛に手紙が届きました。受験生として勉学に励むかたわら、埼玉県K市を拠点に活動している吹奏楽団の団員としても活躍しています。

手紙には、吹奏楽団の演奏会に参加したことや、その日カタリバ職員から届けられた応援メッセージに対するお礼が綴られていました。

手紙の最後は、「無事3年生になり、受験生になりました。いつかカタリバのスタッフにもなってみたいなぁんて少し考えてます。まずは第一志望の教育学部に合格すること。夏の吹奏楽コンクールのメンバーになることが私の目標です」と結ばれていました。

自ら目標を立て、トライする姿勢はプロジェクト終了後も着実に根付いている様子が伺えました。

■「一部の生徒の心に灯した“火”、クラスメイトにも伝播していってくれたら」

プロジェクトを担当した金森は、
「担当した高校では2年生を対象にサイタマノラボ参加希望者を募り、昨年は40名が参加してくれました。目標設定は人それぞれ。オープンキャンパス4つ行ってみるという人もいれば、部活の後輩にOB訪問する、勉強を頑張って何位以内に入るなど。サイタマノラボに参加した生徒の心に灯した火が、彼らのクラスメイトに伝播していったらいいな、と思いながら活動していました」と、当時を振り返りました。

定期的に会えるからこそ、生まれる対話と信頼が「キャリアアップ、学力アッププロジェクト」の最大の魅力。

カタリバは、今後も「これからの未来を創る若者たち」に伴走していけるようなプロジェクトを行っていきたいと思っています。

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