「カタリ場」の人材育成ノウハウを企業研修に!(事例紹介:日本ヒューレット・パッカード株式会社)
写真:高校生と対話する福原波輝さん(日本ヒューレット・パッカード株式会社)
■カタリバ研修プログラム「キャストラーニング」
カタリバには、高校生に自分たちの将来を主体的に考える「きっかけ」を届ける「カタリ場」という授業があります。これは、親でも、先生でもなく、同じ視点になりがちな友達とも違う「少し年上の先輩」が高校へ出向き、生徒たちと本音で語り合い、彼らのやる気を引き出すというもの。
少し年上の先輩として「カタリ場」の授業を行うのは、「キャスト」と呼ばれるボランティア・スタッフです。彼らは高校に出向くまで、最低6時間の研修に参加し、高校生の心に火を灯すコミュニケーション力を身につけ、授業に参加しています。
今、このカタリバの人材育成ノウハウが、大学教育や企業研修の場で注目を集めています。それが「キャストラーニング」と呼ばれるノウハウです。
■キャストを体験する実践型プログラムで、自分自身のモチベーションを再発見
研修プログラムは3日間。まず受講者は高校生を取り巻く社会課題を学び、「カタリ場」という授業に関わるためのトレーニングを行い、実際にキャストとなって高校に出向いていただきます。
受講者は生徒との対話を通し、進路の悩みや将来の夢などを引き出し、高校生を動機付けし、心に“火を灯す”コミュニケーションを通じて、自身の初心を振り返りモチベーションを再発見することとなります。
新入社員研修として導入いただいた日本ヒューレット・パッカード株式会社様の事例を下記にご紹介します。
カタリ場研修受講者インタビュー
福原波輝さん
(日本ヒューレット・パッカード株式会社)
新入社員研修としてカタリ場研修を受講された福原波輝さん(日本ヒューレット・パッカード株式会社)から、 研修を通しての気づきや、日ごろの業務に活かせることを伺いました。
■“教える”ではなく“半学半教”の授業
研修が始まる前まで抱いていたイメージは「高校生に教える研修」でした。高校生に何かを教えることによって自分自身が得られるものがあるのか?疑問を持ったまま3日間の研修の初日である事前研修を迎えました。いざ、事前研修が始まると、それまでイメージしていた”教える”ではなく、生徒から話しを引き出し、そしてその言葉一つ一つに寄り添うことが重要だという事を学びました。この”引き出す”や”寄り添う”が想像以上に難しかったですね。研修で実際のカタリ場を撮影したビデオを見て、イメージは膨らんでいましたが、想像したようにはうまくいかないもので、なかなか思い通りに対話できませんでした。研修を担当してくださったカタリバキャストの方からフィードバックされながら、少しずつ翌日の出張授業に向けての不安を解消していきました。
■生徒の姿が自分自身と重なる
今回の研修では、5年制の高等専門学校に通っている、3年生の生徒さんとカタリ場を行ったのですが、生徒さんが話していた、「3年目になるとなんだか、毎日をなんとなく過ごしている気になってしまって。」という言葉が、将来の自分の姿と重なった気がしました。
私は小学校以来5年や、6年も同じ組織の中で過ごすということを経験していませんが、今その渦中にある彼らの姿が、数年後の自分の姿と重なったように感じました。
どうしたら毎日が楽しく過ごせるだろうね?充実するだろうね?という問いをしているうちに自分自身にその言葉が返ってきたように感じました。
「今はやる気に満ちているけど、これからは?自分はどうなんだろう?」たくさんの疑問が自分に降りかかって来ました。
■自分の価値観が人に影響を与えた瞬間を経験
生徒と過ごす最後の「まとめ」の時間。今回のカタリ場のテーマである「ありたい姿」を言語化して、それを約束して生徒と別れるために、私自身の「ありたい姿」を彼らに伝えることにしました。
私の将来、ずっとこうありたいという姿は「趣味も仕事も全力を注げる大人」です。
この思いを生徒に打ち明けることにしました。どんな言葉が返ってくるか怖かったですが、生徒たちにも同じように「ありたい姿」をこの時間の締めくくりとして言葉にしてほしかったからです。
私が言葉にした「趣味も仕事も全力を注げる大人」に対して生徒たちは「すごい!」「働いているのにそれはカッコいい!」という言葉を返してくれ、生徒たち自身の「ありたい姿」を言葉にしてくれました。これまで私が経験したことがなかったような、私の言葉が一人の人に影響を与えた瞬間でした。
人と話すことにより、自身の「ありたい姿」がさらに具現化されたと同時に、これからもずっと人に良い影響を与えていけるような一社会人でいたいと感じる研修でした。
カタリ場研修が引き出すのは、「コミュニケーション力の向上」だけに留まりません。
・人と信頼関係を結ぶことのむずかしさ。
・年齢等に関わらず、相手を敬うことの大切さ。
・高校生と対話することで、忘れかけていた受講者自身の原点を思い出し、モチベーションを引き出すこと。
・高校生との対話から生まれる、「自分」対する新たな気付き。
・教育ボランティアという環境で、一度しか会えない高校生に全力で向き合うキャストの「熱量」触発されること。
この研修は、まさに「社会人の心に火を灯す」研修となっています。
あなたの会社にも「カタリ場研修ーキャストラーニング」を導入してみませんか?
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問い合わせフォーム:http://bit.ly/1Pbk61R
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