【キャストインタビュー】「当事者となって、その場に関わる」
これまで1000校、18万人の高校生に届けているキャリア学習プログラム「カタリ場」は大学生や若手社会人のボランティア(キャスト)によってつくられています。
キャストの役割は様々な高校に出張してキャリア学習の授業「カタリ場」を実施し、生徒との対話を通し、進路の悩みや将来の夢などを引き出し、高校生を動機付け彼らの心に“火を灯す”ことを行います。
今回、カタリバキャストとして活躍している安達大樹さん(駒沢大学4年)がキャストになったきっかけや、経験などを語ってくれました。
◆カタリバキャスト募集中!
http://www.katariba.net/volunteer/
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■夢に一歩近づくために
カタリバを知ったのは、私の父がきっかけでした。
父はカタリ場の授業を実施している高校の副校長をしており、私が大学に入ってからはカタリバでのボランティア参加を強く勧められていました。
学生生活にあまり口を出したり、勧めたりしない父が何度も勧めてきたので、まずはボランティアの説明会に行ってみることにしました。
私自身、将来は社会科の教員になりたいと思っていました。
夢の一歩として塾講師のアルバイトをしていたのですが、やはり教科を教えるのがメインになってしまい、思い描いていたような生徒との深いコミュニケーションを取ることは難しい状況でした。
カタリバに参加することでまた、夢に近づけそうだと思ったのもきっかけの一つです。
カタリバに参加して、最初から上手くいったわけではありませんでした。
授業後のアンケートに生徒の一人から、「嫌いな先輩だった」と書かれてしまったことがあり、コミュニケーションについて深く考えさせられました。
すべての高校生にきっかけを届けたいのに、届けられなかった。
生徒に良い場を届けられなかった自分への悔しさと、次回は同じような失敗はしないぞ!という決意と共に次の授業に参加しました。
一番印象に残っているのは、とても消極的だった生徒が最後に「親や友達にも言ってないけど、実はモデルをやってみたいんだ」と言ってくれたこと。
何気ない話の中で、自分を信用してもらえるような場づくりを心がけていたので、その気持ちが生徒に届いて、ぽつりと話してくれたのがとても嬉しかったのを覚えています。
なかなか言葉に出せないことを、いつの間にか話してしまうような、そんな雰囲気を作れるようにしています。
カタリバでキャストとして活動を始めてから自分の思いや、意見をしっかりと伝えられるようになったと思います。
大学のサークルの時はつい、相手の顔色を伺いながら話していましたが、カタリバはまず、相手の意見をしっかりと受け止めるという風土があります。
最初は人から何か指摘されることが嫌で、嫌だったら何も言わないほうがいい…と考えていましたが、カタリ場の授業は「伝える」「言葉にする」ということが大切です。
今まで自分が言わなくってもいいと思っていたのは「当事者になりきれなかった」から。
今は伝えていくなかで「当事者」となってその場に参加できるようになったと思います。
カタリバで学んだことは、自分の将来の夢にとても役立つと思っています。
限られた時間の中で、最後まで生徒のことを考え抜く。
それを繰り返しているうちにだんだんと自分自身の弱点や良いところを見つけられるようになった気がします。
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安達さんは現在、より多くの人にカタリバでのボランティアの体験をしてほしい!という思いからボランティア説明会の運営をしています。
説明会に来た時にはぜひ、声をかけてくださいね。
これからの、6~7月にかけては特にカタリ場の授業が多い時期です。
夏休み前のこの時期に生徒たちにカタリ場を届けることで、高校生活について、そして進路について高校生と語り高校生の心に火を灯します。
高校生との対話を通して自分自身も見つめ直せる「カタリ場」に参加してみませんか?
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http://www.katariba.net/volunteer/