【メルマガ】震災後、2回目の冬。子どもたちに、今必要なもの

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 最終エントリーに、コラボ・スクールが残りました。
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こんにちは、NPOカタリバ山内です。

本格的に寒くなってまいりましたね。
東京もそうなのですが、もっと寒いのが東北の冬。

これから始まる冬、特に受験生にとっては勝負の季節です。

そんななか、大槌臨学舎から嬉しいニュースが届きました。
臨学舎では、約200名の中高生が放課後に勉強しています。

これまでは教室が足りず、お寺や神社を間借りしていましたが、
町から3基のプレハブをお借りすることができました!

そこで・・・

【大槌臨学舎プレハブ校舎のため、寄付を募集します】
 http://www.collabo-school.net/?page_id=5410

 プレハブには、暖房設備が欠かせません。
 まだガランとした教室を、明るく、暖かみのある
 教室にするため備品も揃えてあげたいと思います。

 その購入代金には、約60万円かかるそうです・・

 皆様からのご寄付(3,000円/1口~)で、子どもたちが寒さや場所を
 気にせず勉強に打ち込める環境を、実現したいと考えています!

 震災後、2回目の冬。子どもたちが、
 “喜びの春”を迎えられるように、ご支援をお待ちしています。

 <詳細・お申込:12月末まで>
  http://www.collabo-school.net/?page_id=5410

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さて、11月初めにお届けした前々号では、
新しく発表した理念についてお伝えしました。

http://www.katariba.net/k-news/13342.html

【「生き抜く力」を子ども・若者へ】

今号でお伝えするのは、私たちが思い描いた「未来」を
どのように現実に移していくのか?の道のりについてです。

カタリ場とコラボ・スクールの両事業に共通して、この3つを
理念を実現するための「戦略」として、私たちはおきました。

 1.教室に社会を届ける
 2.周辺環境と連携する
 3.新たなコミュニティを創り出す

10月26日 事業報告会での、代表理事 今村久美からの
スピーチをもとに、再びお届けします。

 戦略の1つ目、「教室に社会を届ける」について、
 まず今村が引き合いに出したのが、

「インターネットを使って、出会いたい人とだけ、出会える。」

 このようなコミュニケーションが、子どもたち
 にとって日常になってしまったことです。

「自分とは全く世代や価値観、経験の違う
 大人と出会うことによって、子どもたちの
 意欲や創造性が引き出せるのでは?」

 このような思いのもと始まったカタリ場を受けて、
 将来へと一歩を踏み出す高校生が、多く生まれています。

 ところが、 「チャレンジするというのは一人ではできなくて、
 自分だけが空気を読まずに際立ってがんばるのは大変」です。

 そこで、次にカタリバが用意するのは、
 目標に向かい、安心して努力し続けられるため、
 仲間や機会との出会いを仕掛けること。

「『このままじゃいけない』と思ってる生徒に対して
  安心してチャレンジできる環境を届けていく。
  変わりたい生徒が、変われるチャンスを
  カタリバがつくっていきたい。」

 コラボ・スクールはもちろん、首都圏でも「カタリバ・ラボ」など
 教室外でのプログラムを通じても、カタリバが
 これから実現しようといこうとすることです。

 2つ目が、「周辺環境と連携する」です。

「教育のNPOをやっていたり、先生をしていたりすると、
 『教育者は私たちだ』という感覚にどうしても、陥ってしまいます。

 でも、私たちは生徒にとって『100万分の1の出会い』、
 自分のエゴで、子どもたちは変えられるのではない、
 ということを、私たちが自覚する必要があります。」

 今村がこの1年半、東北で子どもたちと接して実感したのは、
 子どもたちにとっての「日常」を支えている、
 学校・地域・家庭などと、連携していくことの大切さでした。

 最後、3つ目が「新たなコミュニティを創り出す」。

 その説明のなかで、今村が何度か繰り返した言葉が、
 「当事者意識」です。

「今、宮城県も岩手県も、復興計画を町ごとにつくっています。
 私たちが町に住みながら、モヤモヤしてくるのは、
 そこに住んでる大人たちが声をあげないことです。」

 被災地の一部には、防潮堤が立つ計画があること、
 それについて、行政は集会など対話の機会をつくっていること。

 一方、住民の側は「難しい資料を長時間説明されても、
 意見なんて難しくて言えない」と声を上げにくいこと。

 海の町が、海の見えない町になっていく・・・

 そんな重要な意思決定が行われようとしているのに、
 「どんな町にしていくのか?」について、当事者意識が
 なかなか発揮されにくい。これらを受けて今村が思ったのは、
 「大人が、変わらないといけない!」ということでした。

「カタリ場の授業では、さまざまな大人に
  ボランティアで関わってもらいます。

  1回来てもらうとわかるのですが、こちらが気後れするくらい、
  皆が本当にチームになって、見たことのない高校生を想像しながら、
  彼らのため、自分たちができることを考えて取り組む。

  そのプロセス自体が、大人が自分自身を振り返って、
  社会のなかでの位置づけを再確認する機会になっているのです。」

 その例として取り上げたのが、愛知県の西尾幡豆という地域で、
 JC(青年会議所)の方々が開催したカタリ場の事例です。

 JCの方々に多かったのは、地域の「普通のお父さん」です。

 初めて、自分以外の子どもにかかわるために、
 研修を受けながら、夜な夜な授業の準備をして、
 自分自身を振り返っていく。

 授業が終わったときには、
 「自分が、この地域のために何ができるか?」を
 語り合っていたそうです。

「見たことのない誰かのために、カタリ場という場に
 コミットするプロセス自体が、価値があるのでは?
 当事者意識を、戦略的に引き出すための機能になるのでは?」

 そんな仮説とともに、「コラボ・スクールで、ボランティアの方々に
 関わってもらっているのも同じ」と話した今村。

「当事者意識が引き出された子どもも、若者も、大人も、
  みんなが、今度は自分のコミュニティに対して、
 半径3mの周辺環境に、自分が働きかけていくという
 “当事者”になれたら、カタリバにとっての成果だと思うのです」

 そんな人が増えたら、カタリバという組織がカタリ場という
 機能を届けなくてもいいようになるかもしれない。

 そんな未来についても、話されました。

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 「今はまだ、実態と合わないことも、あるかもしれません」

 冒頭で今村はこう述べましたが、実態を後から合わせていけるように、
 カタリバが事業を進める拠り所になるのが、この理念です。

 http://www.katariba.net/k-news/13312.html

 どんな社会の変化があろうとも、どんな困難が待ち受けていこうとも、
 この社会を子ども・若者が生き抜いていける力。

 そして、困難に立ち向かい、未来を創っていける力を、
 どんな家庭で、地域で育った子ども・若者にも届けていくために。

 普通の人が「幸せだな」と思える20年後をつくるために。

 NPOカタリバは、まずはカタリ場、そしてコラボ・スクールという
 2つの事業を推進していきます。

 これからも温かくお見守りを、そして、ボランティアや寄付、
 さまざまな連携など、何らかの形で関わっていただければ嬉しいです。

 改めまして、どうぞよろしくお願いいたします!

>>> 最近のカタリバのニュース

 ・カタリ場のボランティア説明会を、12/2,6,12,15に行います
  http://www.katariba.net/k-event/briefing-sj/13246.html

 ・「いいね!JAPAN ソーシャルアワード」への投票、お願いします!
  http://iine-japan.f-navigation.jp/socialaward/vote/

 ・女川向学館では、生徒たちが自習室を変えました!
  http://www.collabo-school.net/?p=5469

 ・大槌臨学舎の英語を用いた交流学習が、岩手日報に掲載されました
  http://www.collabo-school.net/?p=5510

 ・カタリバ大学 第45講「映画は社会を変えるのか ~ 隣る人 上映会 ~」
  http://www.katariba.net/k-event/event-sj/13386.html

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【発行元】特定非営利活動法人 NPOカタリバ

【文責】 山内 悠太

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