【メルマガ】今、大槌町で動き出した、高校生たちのプロジェクト
こんにちは、NPOカタリバ山内です。
今号ではさっそくお知らせからです。
10月28日(日)に東京で、ご支援いただいている方向けに
「事業報告会」を開催します。
カタリバの活動は、志をともにするたくさんの方々に、
ご支援・ご参加いただくことで成り立っています。
「私たちは、子どもたち・若者を、どのように育てていくのか?」
「どのような未来を、社会を、ともに創っていくのか?」
普段はなかなかお話しする機会のない、寄付やボランティアなどで
活動をサポートしてくださる支援者の方々とお話しする場に
したいと考えています。ぜひご参加ください!
▼ NPOカタリバ事業報告会 ▼
( 10月28日(日) 13-17時 @東京・信濃町 )
http://www.katariba.net/k-news/12824.html
※これを機に新しくご支援いただける方の、ご参加も受け付けています
<サポーターお申込は、こちらから>
http://www.katariba.net/donation/9370.html
> > >
前号のメルマガでは、「大槌の復興のために、私もできることをしたい!」
と動き始めた、大槌臨学舎「高校の部」の生徒たちの取り組みを紹介しました。
そのなかで、直子さん(高1)に焦点をあてて、
震災から1年半の軌跡をレポートしました。
<前号記事>「大槌のために、今私ができることをしたい!」
「大槌のために!」という思いが芽生えたものの、
「でも、何をしたらいいのか、まだわかりません」と答えていた直子さん。
「そのためのヒントを探したい」と夏休みを使って上京することを
決めたキズナハイスクール。その場で経験したことからお伝えします。
■
2012年8月5日、夏休みに約40名の高校生たちが
「復興の未来図」をともに考えた夏合宿。
キズナハイスクール2日目の企業訪問では、
「途上国から世界に通用するブランドをつくる。」を掲げ、
バングラデシュ等で生産したバッグなどを販売する
マザーハウス社を、直子さんのグループは訪問します。
同社で体験させてもらったのは、新しく出店する店舗づくり。
「大工さんが使うような電動ノコギリを借りて」
一つひとつ機材を組み立てていきます。
「自分の手で仕事を作り出し、自分の手でお店だって作り出せる。
やれないことなんてひとつもないって、知ってもらいたいから」
そう語る山崎副社長ご自身から、オフィスでお話を聞かせてもらったり、
バングラデシュへSkypeをつないで、現地のスタッフと
お話をさせてもらったり。
※詳しい様子は、代表理事 今村久美のブログもご覧ください
http://kumimamura.blog53.fc2.com/blog-entry-247.html
■
そんななかでも、直子さんにとって特に印象に残ったのは、
マザーハウスさんの、創業の頃のお話でした。
代表の山口絵理子さんが、ゼロからスタートして、
日本で、バングラデシュで、困難にぶつかりながらも、
強い思いで前進していく。
その道のりに、勇気をもらったそうです。
「私たちは今、大槌の海辺に建つ防潮堤を見えなくするために
防災林をつくろう、というプロジェクトを進めています。
公園とか野外ステージとか、みんなで集まれる場所にしたい!
でも、それをやってくうちに、たぶん大変なことは出てきて、
それをあきらめないで続けるのが大事なんだなって。」
大槌に帰った後、電話でのインタビューで
そう直子さんは答えてくれました。
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前号でもお伝えしたとおり、直子さんなど大槌臨学舎「高校の部」の生徒たちが、
キズナハイスクールから帰った後、大槌町の碇川町長と
復興計画について、対話をする機会をいただきました。
「大槌みらい新聞」:「海に入れる町に」大槌町の高校生が町長に復興計画をインタビュー
http://otsuchinews.net/article/20120902/62
大槌町には、再び来るかもしれない津波から町を守るため、
高さ20m近くの「防潮堤」を建てるという計画が進んでいます。
「でも、生まれたときから眺めていた海が、
無機質なコンクリートに変わってしまうのはイヤだ!」
そんな思いをぶつけようと、キズナハイスクールから帰ってきた
直子さんが中心になって、Facebookを使って
町長に連絡したところ、アポイントをいただいたのです。
■
「私が町長だったら、こんなことをやります!」
そんなプレゼンテーションをさせてもらったところ、
町長から返ってきたのが、防潮堤を緑豊かな丘、「鎮守の森」にして、
町の人たちが集えるような場所にしようという構想でした。
しかし、これらの復興計画も、大槌町の住民たちに
必ずしも行き渡っているわけではないようです。
「町長が大槌のなかの地区1つ1つまわって、
説明会を開いても、なかなか人が集まらなくて、
しかもお年寄りは多いけど、若い人たちは少ないんです。
だから、若い人たちも参加した話し合いの場を、私たちでつくって、
町の人たちみんなを巻き込んだ復興計画にしていきたい」
そう話す直子さんをリーダーに、「どんな緑地公園をつくるか?」
「みんなが愛着をもてる町にできるか?」を企画するプロジェクトが
今、現実にスタートしています。
※大槌町長との対話の様子は、高橋博之様のブログ記事をぜひご覧ください!
http://blog.hiro-t.com/?eid=1512
■
キズナハイスクールの発表会の最後で、生徒たちは
“10年後の自分への手紙”を読み上げました。
「世界中の子どもたちを笑顔にする保育士になる」という夢、
そして“自分への約束”を話した直子さんの発表を、最後にご覧ください。
【10年後の直子さんへ】
10年後の直子のまわりは、たくさんの子どもたちがいて、
その子たちは、笑顔でいるのかな?
素敵な表情をしているのかな?
直子は今、夢に向かって頑張っています。
キズナハイスクールに参加して、
いろんな思いが芽生えました
「自分の好きなことをして、人を幸せにする」
という発表を聞きました。
直子は、子どもが好きです。
無邪気でやることがかわいいし、とっても素直だから。
そして私の夢は、
『世界中の子どもたちを笑顔にする保育士になる』ことです。
人を笑顔にするというイメージがまだよくわからなくて、
今からでもできるっていったら、自分が常に笑顔でいること。
そのためには楽しくなきゃいけなくて、
ずっと笑顔でいるって難しいけど、
直子の今からの自分への約束は、笑顔でいること。
直子の笑顔で、一人でも幸せになってくれたら、嬉しいな。」(終了)
※Ustream中継の動画が以下からご覧になれます。
http://www.ustream.tv/recorded/24552241
(直子さんの発表は、31:30頃からです)
【コラボ・スクールの子どもたちを、応援しませんか?】
▼ボランティア
−10月からも新規募集をしています!−
http://www.collabo-school.net/?page_id=1318
▼寄付する
−あなたの10,000円で、1人分の学習用ボックスを購入できます−
http://www.collabo-school.net/?page_id=26
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<編集後記>
キズナハイスクールの約1ヶ月後、9月20日に。
参加した東京の高校生たちが「カタリバ大学」に集まるということで、
私も参加してきました。
高校生たちが後日談を語るワークショップには、代表理事 今村久美も参加。
女川・大槌の生徒たちの様子をシェアしました。
復興のためできることとして、「バイトだけどね」と照れながらも、
ガレキ処理のアルバイトを始めた生徒や、「女川さいがいエフエム」の
パーソナリティにチャレンジしている生徒もいるそうです。
一方、「何かやりたい!」と心に火がついて、
仲間たちで集まってミーティングを重ねながらも、
まだ何も動き出せていない、というグループもあります。
カタリ場でも、コラボ・スクールでも、
心に「火がついた」子どもたちのうち、必ずしも全員が、
すぐに主体的に行動を始められるわけではありません。
そんな彼らを長い目で見守り、「何かしたい!」と思ったときに、
チャレンジできる場を用意する、彼らに伴走していく、
そんな機能もカタリバが担えるようになれば・・!と個人的に思いました。
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【文責】 山内 悠太
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