【メルマガ】「将来なりたい職業を、絞れない」という高校生に

こんにちは、NPOカタリバ山内です。

前号をお届けしてから、少し時間が経ってしまいましたが、
今回のテーマは高校での「カタリ場」です。

話を伺ったキャスト(ボランティア)は、
菊川彩里(キャスト名ニヤリ)さん。

“教育”系の学部に通いながら、今春に大学を卒業。
この春から“看護師”を目指し、専門学校に通う女性です。

 カタリ場で、高校生の進路選びをお手伝いしながらも、
 「教育」と「看護」という異なるフィールドで
 自分自身のキャリア選択にも、迷いを抱えていた菊川さん。

 彼女が答えを出す過程で、力となっていたのは、
 たくさんの生徒さんからかけてもらった、

 「一緒にがんばろうね!」

 という言葉だったといいます。

 「今日はみんなに、なんで看護師やりたいのに
 教育を学んでいるのかとか、あたしの悩んできた道を
 お話ししたいなって思う。」

 彼女が高校生に話していた、
 自らの進路選びの体験を紹介します。

 小さな頃から、菊川さんが夢見ていた職業が「看護師」です。

 きっかけは、大好きだったお母さんが看護師だったこと。

 「いつか、お母さんみたいにたくさんの患者さんから
 必要とされて、助けになれる看護師さんになりたい」

 そう将来の夢を抱いていた彼女ですが、
 お母さんと話すなか「彩里は看護師に向いていない」
 「やっぱり向いている」と言われたことに心が動き、
 看護師の夢を一度はあきらめかけたり、
 また目指し直そうと思ったりしたそうです。

 そんな風に、気持ちが揺らぐなか迎えた大学受験。

 高校時代に興味を抱き始めた「教育」を勉強しようと、
 キャリアデザイン学部に進むことを決めます。

 仮面浪人して看護学部への再入学を目指すことで、
 気持ちに折り合いをつけようとしていた彼女ですが、

 「入学してみたら、思った以上に大学の勉強が楽しくて、
 でも、将来なりたいのは、看護師・・」

 高校の同窓会に参加したことをきっかけに、
 モヤモヤした気分を、さらに拭い去れないように
 なったそうです。

 「夢中で大学生活を過ごしてきたけど、
 これって意味あったのかな?
 この先どうなるんだろう?」

 “将来”と“今”が分裂しているような、
 そんな菊川さんの悩みが吹っ切れたきっかけが、
 大学の授業で、「ナースファシリテーター」として活躍する
 ある看護師さんの話を聴いたことでした。

 「教育を、もっともっと勉強したい。
 でも、看護か教育か、どっちか選ばなきゃいけないのは、
 わかってる。でも、選べない・・・」

 そんな気持ちを講師の方にぶつけたところ、返ってきたのが、

 「それ、すごいかっこいいじゃん!」

 という意外な答えでした。

「看護師になろうよ。
 それで、教育もこのまま勉強しようよ。

 看護師は、看護師同士や他の医療従事者との連携が大事なのに、
 労働環境やチームワークが良くないこともある。

 なにより、患者さんと話すでしょ。でも、患者さんとの
 コミュニケーションがうまくいってないことも多いの。

 看護の世界で、あなたが大学で学んだ
 コミュニケーションを活かせばいい。

 あなたにしかできないことを、頑張ればいいんだから」

彼女の言葉を聞いて、パッと視界が晴れるような
 感覚を覚えた菊川さん。そのときの気持ちを高校生に話します。

 「私は看護師になって、たくさんの患者さんと話して、
 『ちょっと先の未来に、患者さんが希望を持てるように
 なればいいな』そう思うようになった。

 そのためには、“教育”と“看護”という分野。
 これまでは「どちらか」とあきらめてたけど、
 どっちも学べばいい。

『両方とも未来に活かせるじゃん!!』って。

 じゃあ、そのために「今何ができるだろう?」って
 考えたときに、“話す”とか“助ける”とか“支える”って
 今でもできるなって。」

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自身が得た“気づき”を高校生に話す菊川さん。

この後に、小学生とのキャンプやお年寄りとの交流会など、
学外の活動にも積極的に取り組むようになった彼女が、
ひょんなきっかけから、カタリバの活動に出会います。

続きは、次号にお届けいたします!

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