【メルマガ】「将来なりたい職業を、絞れない」という高校生に
こんにちは、NPOカタリバ山内です。
前号をお届けしてから、少し時間が経ってしまいましたが、
今回のテーマは高校での「カタリ場」です。
話を伺ったキャスト(ボランティア)は、
菊川彩里(キャスト名ニヤリ)さん。
“教育”系の学部に通いながら、今春に大学を卒業。
この春から“看護師”を目指し、専門学校に通う女性です。
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カタリ場で、高校生の進路選びをお手伝いしながらも、
「教育」と「看護」という異なるフィールドで
自分自身のキャリア選択にも、迷いを抱えていた菊川さん。
彼女が答えを出す過程で、力となっていたのは、
たくさんの生徒さんからかけてもらった、
「一緒にがんばろうね!」
という言葉だったといいます。
「今日はみんなに、なんで看護師やりたいのに
教育を学んでいるのかとか、あたしの悩んできた道を
お話ししたいなって思う。」
彼女が高校生に話していた、
自らの進路選びの体験を紹介します。
■
小さな頃から、菊川さんが夢見ていた職業が「看護師」です。
きっかけは、大好きだったお母さんが看護師だったこと。
「いつか、お母さんみたいにたくさんの患者さんから
必要とされて、助けになれる看護師さんになりたい」
そう将来の夢を抱いていた彼女ですが、
お母さんと話すなか「彩里は看護師に向いていない」
「やっぱり向いている」と言われたことに心が動き、
看護師の夢を一度はあきらめかけたり、
また目指し直そうと思ったりしたそうです。
そんな風に、気持ちが揺らぐなか迎えた大学受験。
高校時代に興味を抱き始めた「教育」を勉強しようと、
キャリアデザイン学部に進むことを決めます。
■
仮面浪人して看護学部への再入学を目指すことで、
気持ちに折り合いをつけようとしていた彼女ですが、
「入学してみたら、思った以上に大学の勉強が楽しくて、
でも、将来なりたいのは、看護師・・」
高校の同窓会に参加したことをきっかけに、
モヤモヤした気分を、さらに拭い去れないように
なったそうです。
「夢中で大学生活を過ごしてきたけど、
これって意味あったのかな?
この先どうなるんだろう?」
“将来”と“今”が分裂しているような、
そんな菊川さんの悩みが吹っ切れたきっかけが、
大学の授業で、「ナースファシリテーター」として活躍する
ある看護師さんの話を聴いたことでした。
■
「教育を、もっともっと勉強したい。
でも、看護か教育か、どっちか選ばなきゃいけないのは、
わかってる。でも、選べない・・・」
そんな気持ちを講師の方にぶつけたところ、返ってきたのが、
「それ、すごいかっこいいじゃん!」
という意外な答えでした。
「看護師になろうよ。
それで、教育もこのまま勉強しようよ。
看護師は、看護師同士や他の医療従事者との連携が大事なのに、
労働環境やチームワークが良くないこともある。
なにより、患者さんと話すでしょ。でも、患者さんとの
コミュニケーションがうまくいってないことも多いの。
看護の世界で、あなたが大学で学んだ
コミュニケーションを活かせばいい。
あなたにしかできないことを、頑張ればいいんだから」
■
彼女の言葉を聞いて、パッと視界が晴れるような
感覚を覚えた菊川さん。そのときの気持ちを高校生に話します。
「私は看護師になって、たくさんの患者さんと話して、
『ちょっと先の未来に、患者さんが希望を持てるように
なればいいな』そう思うようになった。
そのためには、“教育”と“看護”という分野。
これまでは「どちらか」とあきらめてたけど、
どっちも学べばいい。
『両方とも未来に活かせるじゃん!!』って。
じゃあ、そのために「今何ができるだろう?」って
考えたときに、“話す”とか“助ける”とか“支える”って
今でもできるなって。」
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自身が得た“気づき”を高校生に話す菊川さん。
この後に、小学生とのキャンプやお年寄りとの交流会など、
学外の活動にも積極的に取り組むようになった彼女が、
ひょんなきっかけから、カタリバの活動に出会います。
続きは、次号にお届けいたします!
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