高校生へのキャリア学習プログラム「カタリ場」や、被災地の子どもたちための
放課後学校「コラボ・スクール」など、教育現場で起こっている事例を、
メールマガジンでお届けしております。
・発行頻度:月2回程度
・配信者数:約5500名(2011年12月現在)
・バックナンバー:下記をご覧ください
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配信を希望される方は、下記のフォームにメールアドレスを記入し、
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こんにちは、NPOカタリバ山内です。
新学期を迎え、東京・高円寺の事務所では
“カタリ場”の授業を準備する大学生ボランティアたちの
声で賑わっています。
宮城県の女川向学館からは、東京と入れ代わりで、
「校庭の桜が咲き始めた」という、
嬉しい知らせが届きました。
こちらから女川向学館ブログがご覧になれます。
> > >
今回の題材は、コラボ・スクールの卒業生が春休み、
東京の支援者をお礼に訪ねた「やくそく旅行」です。
<やくそく旅行の様子>
こちらから約束旅行の様子がご覧になれます。
3月20日の夜、寄付やボランティアなどでご支援頂いた方、
40名近くが集まった活動報告会。
「向学館では、勉強だけでなく、
“人生”を教えてもらいました」
そんな言葉とともに、高校に入ってからの目標を「約束」した、
ある男子生徒の、1年間の足跡をご覧ください。
■
「震災の後にいつも心にあったのは、
『自分もいつ死ぬのではないか?』という恐怖感です。」
生徒たち20人が一人ずつ行った、3分間のスピーチ。
その冒頭で男子生徒が放った言葉です。
友達の輪の中心でおどけたり、軽口をたたいたり…
旅行中、彼の陽気な振る舞いを見ていただけに、
私はショックを受けました。
「自分だけが、なんで生き残ってしまったのだろう?」
大人でさえ、そのように考えてしまう方も
数多くいたという震災直後。
そんな周りの暗い雰囲気のなか、
何もかもネガティブに考えるようになり、
「絶望感と悲しみが、積もるばかり」だったそうです。
■
女川向学館ができたのは、2011年の7月。
受験生の彼も、向学館に通い始めましたが、初めの頃は、
「勉強する気もなくて、落ち着こうとしてもはかどらなくて、
1時間も机に向かう集中力がありませんでした。」
中学校では、「皆に、勉強が追いついていなかった」という彼。
向学館に日々通うたびに、「わからないところを
隅々まで個別に教えてもらって、勉強する時間が増えていき、
だんだんと、毎日通うのが楽しくなって」いきます。
そのために、大きなプラスとなったのが、
“ボランティアさん”の存在です
「被災地の子どもたちのために、できることをしたい」
と全国から駆けつけくれた方を、コラボ・スクールでは
学習サポーターとして受け入れ、代わる代わる
個別指導などにあたってもらっています。
■
たとえば、英語の作文問題を解くとき。
難しく考えて、分からないと空欄で提出したところ、
「簡単な単語をつなげてもいいから、とにかく分かることを
書いていく。そうすれば、何点かはもらえる。
受験勉強でも、あきらめないのが大切!」
そう教えられたのが、彼の心には残っていたり、
勉強の合間、休み時間には、一歩先をいく“先輩”として
高校の部活での失敗談など、聞かせてもらったり。
「生きてて、何の意味があるんだ?」
という震災以来の悩みにも、
「楽しいと思えれば、それは生きている証。
逆に、生きてる意味を探してみたら?」
ともらったアドバイスに、吹っ切れたそう。
こんな風に、向学館では勉強だけでなく、
「生きる意味、勉強の楽しさや必要性など、勉強以外に大切なこと」
「人生について、たくさん教えてもらった」と語ります。
■
「幸せになるのが、震災後に生きている意味じゃないか。
亡くなった方の代わりに、強く生きていく義務がある」
親御さんからかけてもらった言葉にも励まされ、
だんだんと前向きに、勉強に、そして人生へと
向き合うようになっていきます。
女川向学館で出会った仲間と
切磋琢磨しあい勉強しながら、
「今を生きることが楽しい」
そう思えるようになっていくなか、
季節は秋・冬と過ぎ、3月に臨んだ高校入試。結果は・・・
「全員合格!」
向学館の中学3年生、37名全員で、第一志望校に合格できました。
こちらから、全員合格の ブログ記事がご覧いただけます。
“進学”という人生で最初の岐路に立つ年に、
震災で多くを失った彼らも、自分の人生を切り開く
チャンスを、無事つかむことができました。
■
そんな卒業生たちが、支えてくださった方々に
感謝を伝えた4日間の「やくそく旅行」。
支援者向け報告会で、彼が力強く語ってくれた
“約束”を最後に紹介します。
「高校に行って僕がやりたいことは、
リーダーになって、皆が楽しく過ごせるクラスを
つくることです。
中学では、友達関係がうまくいってないことがあって、
僕はいつも悩んでいました
ある日ボランティアの人に、そのことを打ち明けたら
『○○(名前)がリーダーになって、改善していけたら、
いい方向に導いていったらいいんじゃないかな?』
と言ってもらいました。」
■
“派閥”とかなく、誰もが気軽に話しかけられて、
楽しいと言える高校生活を送ってもらうため、
「高校になったら生徒会長になりたい」と夢を語る彼。
そのことを、やくそく旅行である企業のリーダーの方に
話したところ、アドバイスをもらいました。
「会長になってゴールではなく、
『会長になって何をするか?』がゴールだと言ってくれました。
軽い気持ちで考えていた会長というのを、
本気で目指すことに決めました。
このやくそく旅行は、本当に来てよかったです。」
> > >
女川向学館は、彼ら中学3年生が卒業してから、
3月下旬には新年度の授業をスタート。
約190人の生徒たちが、学んでいます。
大槌臨学舎も中学2・3年生を対象に、
5月からの再始動に向けて準備中です。
これから始まる長い道のりを、彼らが自分の足で
歩んでいけるよう、コラボ・スクールは伴走していきます。
末永く応援のほど、よろしくお願いいたします!
▼ コラボ・スクールへのご支援は、こちらから ▼
> > > 最近のカタリバのニュース
・クレド(行動指針)、「カタリバの約束」を策定しました
・大槌臨学舎で、今年度の生徒募集の説明会を開催
・女川第一・第二中3の修学旅行、企業訪問をお手伝いしました
・東京未来大学で、今年度からカタリ場プログラムを導入
・2012年度のスタート、全体会議を行いました
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【Twitter】
【Facebook】
<編集後記>
このメルマガ、3月にお送りしてから、
しばらくお休みしてしまっておりましたが、
あっという間に新年度、そして5月へ。
5月26日(土)には、「総会・事業報告会」を
例年どおり開催します。
ご支援いただいている皆様に、
カタリバにとって激動だった2011年度を報告し、
“これから”を議論できる場にしたいと考えています。
サポーター(正会員・賛助会員など継続的にご寄付頂いている方 詳細はこちらをご覧ください。)
にはGW前にご案内をしてまいりますので、
サポーターの方は、お手元のメールを
ご確認いただければ幸いです!
こんにちは、NPOカタリバ山内です。
前号でもお伝えした、コラボ・スクール卒業生が
上京する「やくそく旅行」。
4日間で数多くの大人たちに感謝を伝え、
“将来”を考えるうえでたくさんの気づきをもらい、
子どもたちは昨夜に無事、東北へと帰っていきました。
そんな彼らが、「未来へのやくそく」を発表した
3月20日の報告会。その模様をNHKで報道いただきました!
本日時点では、こちらのWebでもアーカイブが残っているので、
よろしければお早めに、ご覧いただければ幸いです。
【コラボ・スクール】
~ 一人ひとりが参加してできた、被災地の放課後学校 ~
(ボランティア・ご寄付を募集しています!)
> > >
さて今回のテーマは、カタリ場の“先輩の話”。
2月に配信した、元高校球児の大学生の話の続きからです。
<前編:「甲子園を目指して / ある控え部員の挑戦」>
「小さなNo.1を見つける」
監督からの言葉に発奮した、TJ(田島寛久さん)は、
チームのなかで自分ができることを模索して、
ガムシャラな取り組みを始めます。
■
「まずはとにかく練習!」
誰よりも早くグラウンドに出て、練習して、
終電で家に帰っても少しでもバット振って、
誰よりも練習しようとした。
試合中ベンチにいても出ている選手が
元気になるような声かけを考えながらやったり、
暑がっている選手に水をもっていってあげたり、
少しでも役に立つことを考えてやった。
野球以外でもクラスの友達の気持ちをわかるために、
ちょっと冷静に見てたりもした。
そうやって、チームに役に立って、試合に出るために、
自分にできることでNo.1を重ねていったんだ。
そして迎えた3年夏。すごい結果が出たんだよね!
うちのチームで最高の
【東東京大会、ベスト8!】
■
しかも当時、甲子園常連だった高校に、4-0の完封勝利!
いや~!すごかった!
ヤクルトの本拠地、明治神宮球場で
プロ選手の名前が並ぶ電光掲示板には、自分たちの名前!
さらにテレビ中継までされて、最高の大舞台で、
野球できて、素敵な思い出を作ることができました!
でも・・肝心のオレは
【公式戦出場0】
ダメだった。
いやー、みんなカッコよかったよ、
あんな大舞台で、自分より2倍くらいガタイある相手に
必死に喰らいつく、カッコいいあいつら。
オレはそれを、見ていることしかできなかった。
■
しかもテレビを見ていたクラスのかわいい子が
オレの隣の友達に「カッコよかった~!」って
駆け寄ってくるんだよね。
オレは、その輪に入ることができなかった。
【だって試合、出てないから。】
オレは、その場から何も言わずに離れていきました。
もうね、野球のための高校生活がさ、何も残んなかったなって。
最後まで使えないやつで終わったなって。
もう真っ暗だった
そんなオレに、監督はあることを言ってくれました
【田島は役に立った。】
■
部活の最後、選手も保護者も全員で集まったミーティング。
みんなの前で、監督はオレの名前を出して言いました
「田島は、誰よりも努力をしてきました。
田島は、その姿勢をみんなに伝染させました。
田島がいなければ、ベスト8もありえませんでした。
田島を試合に出せなかったのは、私の責任です。」
監督は号泣しながら話してくれました。
「あぁ、オレ、できることあったんだ」って思えた。
クソみたいな選手だったけど、みんなの役に立っていたんだ。
無駄じゃなかったんだって思えたんだ。
■
監督だけじゃなかった
これは、オレのクラスの友達。
この子たちも、卒業するときの最後のメッセージで
こんなことを言ってくれました。
「野球、結果はだめだったかもしれないけど、
授業終わってダッシュでグラウンドに向かう、
全力でやりきったお前は、本当にカッコよかったよ」
そんなことを、メッセージカードにびっしり書いてくれました。
これ見て、「努力を見ていてくれる人って
いるんだな」って思ったんだ。
こんな風に、見守ってくれる仲間も、
野球やってなかったら、いなかったんだ。」
■
高校球児としての彼の実体験は、ここで幕を閉じます。
「自分の過去に、ここまで真正面から
向き合ったことなかったから。
そのときの正確な感情とか、人に話してみることで、
初めてつかめたんだなって」
先輩の話を作りこみ、たくさんの生徒さんに語ることで、
彼の得た気づきです。
そのうえで、彼がもう一つ気づいた大切なこと。それは、
【自分の実経験のなかに、価値観は埋もれている】
ということです。
この話の最後に、生徒さんに語りかける彼の“先輩の話”。
もう一度、その語りかけへと戻ります。
■
「で、まとめてみるとね、こんな感じになってると思って
オレ、野球で上手くいかなかったけれど、失敗したけれど、
そこから、誇りとか仲間とか、生まれたものがあると思ってんだ。
たとえ失敗しても、全力でやったなら、何かが残る。
そしてこれは、野球だけじゃないと思うんだ。
勉強でも、別の部活でも、バイトでも、全部一緒。
だから最後にみんなに伝えます。
【弱くてもいい、前に進もう】
みんな、今、自分がダメだなって思ってることが
あるかもしれない。でもそこで止まるってのは
ホントにもったいないぜ!
■
野球部に入って、本当にクソ野郎だったオレでも、
「小さなNo.1」を少しずつ積んで、得たものがあったんだ。
だからみんなも、本当に“やりたいこと”や“なりたいもの”
に向かって挑戦してみようぜ。
そこでもし失敗しても、それは絶対無駄になんないから。
そうやってどんなにダメでも、たった一歩でも、
半歩でも、前に進もうとしているその姿が、
本当にカッコイイんだと思うんだよ。
だから、だから。どうか諦めないでほしいし、
みんなにもぶつかってほしいんだよ
そうやって生きれば、絶対に後悔しないから、
後でよかったなって思えるから。
そしてみんなに、最後のお願いです。
自分の周りで、もしこんな風に頑張っているやつが
いるのを見かけたら、応援してあげてほしい。
その言葉は、自分が思う以上に、その人の力になっているから。
(終了)
■
このTJの話は、これまでたくさんの生徒さんから、
「感動しました」「自分も部活を頑張りたい」といった
感想をもらってきました。
たとえば「小さなNo.1を見つける」という言葉。
部活や勉強などそれぞれの分野に落とし込んで、
授業の最後“約束カード”で「自分も!」と宣言したり、
後日にWeb掲示板で「見つけました!」と報告してくれる
生徒さんがいます。
「頑張ってるはずなんだけど、結果が出ない。
弱い自分を嫌いになってしまっている。」
そんな自分みたいな生徒が、たくさん待っている
かもしれないと、TJは話します。
「その努力はやり続けていれば、絶対いいことがあるし、
自分に自信をもってもらいたい」
そう思いを語った彼は、この“先輩の話”を
「大きな“約束カード”」みたいなものと話します。
■
「もしオレの話を聞いて、憧れてくれる生徒がいるなら、
応え続けなければいけないと思うんです。
たとえ、その生徒さんとの出会いは、一度きりだったとしても、
『こんなことを大事にして生きていくんだ!』って
その人に約束してしまっているから。
自分がちゃんと生きていかないと、ウソになるから。
宣言した言葉に、恥じない自分でいなければって。」
高校時代の経験を人に話すことで、自分を相対的に見れて、
強みを発見できたかもしれない反面、
自分の「弱さ」もわかったと言います。
「自分は弱い人間で、だからこそ、そんな人に共感するし、
気になってしまう。
だから、そんな人を勇気づけられるような人になりたい。」
> > >
過去の自分に向き合い、さらけ出すことで、
自らの進むべき道を選ぶためのヒントをもらう。
「生徒さんのために」を愚直に考えて行動することで、
逆に「自分の言葉に追いつこう!」と力をもらう。
カタリ場が、生徒さんのためだけでなく、
その担い手の成長にも、役立っている側面です。
ご興味をもった大学生・専門学校生の方、平日昼に
ご都合のつく社会人の方は、ご参加になってください!
【ボランティア(キャスト)の募集】
> > > 最近のカタリバのニュース
・群馬県で初めて、カタリ場を行いました!
・女川向学館・大槌臨学舎の中3の合格発表がありました
http://www.collabo-school.net/?p=2603
http://www.facebook.com/katariba/posts/272584439485368
・新日本有限責任監査法人様とアドバイザリー契約を締結しました
http://www.katariba.net/k-news/10723.html
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<編集後記>
冒頭でご紹介した、コラボ・スクール卒業生代表による
“未来へのやくそく”。一部を紹介します。
「でも今は、大槌復興に役立つという夢を持つことができました。
この夢を実現するために、これからもいっぱい勉強していきたいです。」
「これからは支援される側を卒業し、高校生活1日1日を
大切に生き、自分が復興のために何ができるか、
何をしたいのかを探していきます」
私は、生徒たちの力強い言葉に泣きそうになりながら、
読者の皆さまにお伝えしようと、会場の後ろで
必死にキーボードをたたいておりました。。
やくそく旅行での子どもたちの様子、
また後日、レポートさせていただきます!
※コラボ・スクールへのご支援は、こちらからお願いします。
こんにちは、NPOカタリバ 山内です。
東日本大震災から、先週末で1年が経ちました。
改めて、亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、
被災された皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。
カタリバでは、被災地の放課後学校「コラボ・スクール」を
開校してから、もうすぐ最初の年度を終えます。
<参考:コラボ・スクールの1年>
今回は、震災以降、宮城県・岩手県に住みながら活動してきた、
代表理事の今村久美よりメッセージをお届けします。
> > >
カタリバの今村久美です。
いつもカタリバのメルマガをお読みいただき、
ありがとうございます。
そして、ごぶさたしてしまっている方も、
多くいらっしゃると思います。
私は震災以降、宮城・岩手と東京を
行ったり来たりしながら、生活をしていました。
昨年夏までは避難所で寝泊りしながら、
今は岩手県大槌町のシェアハウスで皆と暮らしています。
コラボ・スクールを立上げるため、走り回ってきて、
先週にようやく、中学3年生の高校受験が終わりました。
発表まで、生徒全員の「合格!」を祈って、
ドキドキしながら過ごしています。
この1年間、被災地で子どもたちと接してきて、
嬉しかったことがあったので、皆さんに共有させてもらいますね。
それは、目をキラキラと輝かせながら、将来の夢を話してくれる
子どもたちに、たくさん出会えたことです。
= = = = = = =
私たちが立ち上げた「コラボ・スクール」は、
被災地で、勉強する場所を奪われた子どもたちに、
学習指導をする、放課後の学校です。
なぜ私は、東北に行こうと思ったか?
もちろん、「可哀想な子どもたちのために何かしたい」
という想いもありました。でも、一番の動機は、
「この被災地で、たくさんのものを失った子どもたちの中から、
10年後に日本を支えるイノベーターが、
生まれてきやすいのではないか?」
そう考えたからです。
たしかに、震災による悲しみは、
子どもたちにとって、抗えない現実です。
私が今、大槌臨学舎で受けもっているクラスでも
26人中7人の生徒が親を失いました。
ふとしたことで、家族の話題になると、
目に涙を浮かべる子どもが、今もいます。
= = = = = = =
でも、その悲しみに向き合うのが、彼らの課題でもあります。
この現実を受け入れて、自分自身で乗り越えていく。
そのために私たち大人ができるのは、
彼らに寄り添って、“悲しみ”を“強さ”に変えるための
学習機会をつくってあげることです。
私たちは、コラボ・スクールで「勉強」を教えています。
「何をやろうとしても、力が出ない・・」
震災後は、そんな風に落ち込んだ子どももいました。
彼らが、勉強を通じて「できることが増えた!」
「昨日の自分より、一歩前に進んだ」
そう実感することで、意欲が回復してきている。
学ぶことが、心のケアにもなっているんだと感じます。
= = = = = = =
私が今いる大槌臨学舎で、親御さんたちから
喜ばれていることがあって、それは、
全国からボランティアさんが1週間単位で来てくれて、
代わるがわる勉強をサポートしてくれることです。
生徒たちは、「はじめまして」「ありがとう」、そして
「さようなら」を、たぶん日本で一番多く言う子どもでしょう。
コミュニケーション能力は、確実に育っているでしょうし、
なにより、震災前なら出会うことのなかった職業の方々、
大学生たちと勉強の合間に話すことで、
これまでは身近でなかった、広い世界を見通しながら、
大きな未来を、思い描きやすい環境が整ってきています。
子どもたちが、震災の悲しみを乗り越えるのに伴走し、
かつては与えられなかったチャンスを提供することで、
感謝の気持ちと明るさ、そして力強さを持って、
新しいことに挑戦する人が、この地から生まれるだろう。
そんな思いは、彼らの語ってくれる将来の夢を
聞いて、強くなりつつあります。
= = = = = = =
「避難所でやさしく励ましてくれた看護師さん
みたいに、将来なりたい」
「福祉の仕事でお年寄りの方々のために働きたい」
「前は保育士になりたかったけど、病院で働く姿がかっこよくて、
震災後、薬剤師を目指すことにしました」
「女川町はこのままではいけない。
自分が女川町を支えられる人間になりたい。」
「ここで集中して勉強して、消防士になる夢を叶えたい」
日本中と比較しても、公共心を持って職業選択を
目指す子どもたちが、本当に多くいます。
私のクラスでも、看護師志望が半分で、
福祉の仕事が1/4、自衛隊希望者も2人います。
“主体性”、そして“公共心”をもった子どもたちが
育っていること。
この事実は、とてつもない被害と悲しみをもたらした
震災の「希望」とも言える一面かもしれません。
= = = = = = =
実はこれを始めた当時、「この活動は3年間をめどに
終わりにしてもよいのではないか」と思っていました。
子どもたちが奪われた“学ぶ場”を確保して、
失業した地元の塾の先生たちに、“雇用”を提供する。
地元の方々の独立を支援して、私たちは徐々に
手を引いていけばよいのではないか、と。
でも今、行政や学校、地域の方々、そして全国から集まった
ボランティア、遠くから見守る寄付者の皆様など、
さまざまな立場の人たちの力がコラボレーションして、
今までになかった、新しい教育のカタチが生まれようとしています。
被災地に限らず、この日本では“ナナメの関係”は
不足しています。子どもたちが希望をもって
未来をかたち創るための環境も、十分とは言えません。
このコラボ・スクールは、そんな日本、特に同じ過疎地に、
新しい教育のモデルを提示できるのではないか?
そんな可能性に、胸をワクワクさせています。
= = = = = = =
生徒たちが震災という悲しい体験を“チャンス”に変え、
たくましく育っているのを目の当たりにするなかで、
「子どもたちを支える機能さえあれば、
この東北から、誰よりも強く、そして優しい
未来のリーダーが生まれるはず」
この1年間、信じてきたことが、少しずつ
現実へとなりつつある手ごたえを感じています。
資金や人材など、現実的な問題はたくさんありますが、
私は、このコラボ・スクールを3年以上続けたい。
今は、そう思っています。
= = = = = = =
もちろん、これはカタリバだけでは、できません。
大事なのは、たくさんの大人たちが少しずつでも
教育に関わってくれるように、
“居場所”と“出番”を用意すること。
ボランティア、寄付、そしてさまざまな形での連携。
これまでたくさんの方々に関わっていただき、
ありがとうございました。
これを読んで興味をもった方は、ぜひWebをみて、
あなたなりの関わり方を考えてみていただければ嬉しいです。
【一人ひとりが参加してできた、被災地の放課後学校】
それでは、長文にお付き合いいただき、
ありがとうございました。
今後ともコラボ・スクールを、そしてNPOカタリバを
どうぞよろしくお願いいたします。
今村久美 ~岩手県大槌町より~
P.S.
3月11日。皆さまはどのように過ごされましたか。
私は大槌町で、海岸供養に参列しました。
いろんな宗派のお坊さんのお経とともに、
お花を海にお供えしました
この1年間、本当にたくさんの方々に応援して
いただきました。ご寄付いただいた方など、
遠く離れた皆さまの分を、献花しました。
※写真はこちら
> > > 最近のカタリバのニュース
・女川向学館で卒業式を催しました(第2部では“カタリ場”も)
・毎日新聞の社説に掲載されました (「NPO革命」を進めよう)
・「やくそく旅行」大槌・女川の卒業生が上京します!
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こんにちは、NPOカタリバ山内です。
少しずつ暖かくなってきましたね。
それにつれて私は、花粉で目がショボショボしてきております。。
さて前号では、コラボ・スクール卒業生「やくそく旅行」
( http://www.collabo-school.net/?page_id=2163 )
についてお知らせしましたが、
その前に高校入試が、岩手県は明日(3月8日)に、
宮城県は3月9日と、目前に迫っています。
受験まであと一息、追い込みで頑張る中3生徒の
合格を、皆さまもお祈りいただければ幸いです!
【被災地の放課後学校「コラボ・スクール」】
> > >
さて最近は、東北の話ばかり取り上げてしまいましたが、
カタリ場の授業も、3学期末まで熱気を帯びて、走り続いています。
今回お伝えするのが、「TJ」こと田島寛久さん
(大学4年)の“先輩の話”です。
これまでたくさんの高校生から、
「感動しました!」「自分も部活を頑張ろうと思った」
といった感想をもらってきた、彼の体験談。
「みなさーん!こーんにーちはーー!!」
体育館の壁の手前に集まった生徒さんへの
元気の良い呼びかけから始まります。
「TJです!今日は、オレの高校時代のハナシをします!」
紙芝居をめくって現れたのは、彼の高校時代、
野球のユニフォーム姿の写真。
ここから、15分間の語りかけがスタートします。
■
「オレは高校時代、何をやっていたかというと…。
完全に野球部でした〜!
今とまったく変わらない顔!
違うのは坊主頭ってことかなあ〜(笑)
オレはプロ目指して、野球のめちゃくちゃ上手くなれる
学校に入りたかった。
でもこの野球部は、部員数わずか30人弱の弱小高校。
なんで、この高校が良かったかっていうと、
もう本当に、すげえ監督がいたんだ!
その人がこちら!
見るからに怖い、やくざみたいなこの人!
40〜50歳に見えるけど、当事28歳!
いや〜、おかしいよね(笑)
【でもオレはこの人のこと、本当に尊敬していた。】
■
まず指導がめちゃくちゃ上手い。
しかも、めちゃくちゃ熱い人!
この人についていけば甲子園も夢じゃないって思ったんだ。
そんな監督がオレたちによくこう指導していた。
『お前たち、勉強だけできればそれでいいのか?
野球だけできればそれでいいのか?
そんなことだけできたって、世の中で役に立たない
人間なんて腐るほどいるぞ。
数字に見える力だけじゃなく、人の役に立つような
目に見えない力も磨いていけ。
そうやってチームの中で役にたって、
世の中でも役に立つ人間になっていけ。』
オレはこれを聞いて、「よっしゃ、がんばろ!」って思った。
でも、みんなの前でテンション高くしゃべっているけど、
そんなオレ、実はこんなヤツ。
■
いやー、まずは遅刻、忘れ物ばっかりして怒られて、
したくないんだけどね。しかも下手クソ。
当事のオレは、50m走っても遠投やっても、
チームの中でビリッケツ。
しかも、上達するのが遅かった。
みんなはメキメキ上手くなるのに、自分は全然ダメだった。
しかもしかも、オレ、めちゃくちゃビビリ。
監督に怒られるのが怖くて、
びくびくしながら野球やってて、動きが硬くなって、
またミスして怒られる、っていう悪循環だった。
こんな自分をみた監督は、こう言った。
【お前、使えねえな】
監督だけじゃなかった。
チームのみんなからも…」
■
これまでTJの語りを、そのまま載せましたが、
彼がこの“先輩の話”を始めたのは、大学3年の頃。
初めて授業に出たときは、「生徒さんとうまく喋れなかったけど、
キャストの本気度にまず驚いた」というTJ。
『学校の授業に入ることは、責任が伴うことだから』って言葉に、
背筋がピンと伸びたそうです。
大学生活では、「これと言ってやり遂げたことはないし・・」
と話す彼ですが、高校時代の恩師から教わった言葉を伝えたいと、
“先輩の話”をする役割に抜擢されます。
ところが、生徒さんの反応はイマイチ。
今のように、感動する生徒さんは少なかったそうです。
生徒さんに親しみをもってもらおうと、
面白おかしく語って、笑いはとれても、
「どこまで自分の言葉が響いているのか?」
彼らの行動をもたらす“きっかけになっているのかは、
わからない・・・
■
「ボロボロだった…」という彼に、ある学生リーダー
(プロジェクトマネージャー)の女性が、
一言だけフィードバックをします。
【魅せようとしているからだよ。】
この言葉の意味を、ずっと考え続けたというTJ。
気持ちが入ってないのは、
自分の過去を話すのに、恥ずかしさがあったからじゃないか?
その時オレは、どう感じていたか?
辛かったって言ってるけど、どれくらい辛かったのか?
「今のままじゃ、生徒さんの心には響かない…」
そんな思いでモンモンとするTJ。
話の全文をテキストに起こす、という彼女からの
“宿題”に取り組み、高校時代の自分に向き合いながら、
その時の“感情”を話に乗せていきます。
■
「下手クソで、監督から怒られて、みんなの上達にも
置いて行かれて、使えねえなと思われて・・・
あの頃のオレは根暗だった。
練習行くのが怖くて、グラウンドに向かう道も憂鬱で…、
後輩が入ってきたとき、オレの同期がその後輩に言った。
『こいつ(TJ)のこと、先輩って思わなくていいから』
【このチームに居場所はない】
だって監督も、チームメイトも、オレのこと必要としていない。
役に立つことなんか、もちろんできない。
苦しかった。
■
でも、何とか踏みとどまった。
野球をやめたら、この高校に入った意味、
なくなっちゃうから、何とか続けてました。
そんなある時、監督のある言葉が心に留まった。
【小さなNo.1をたくさん作れ】
『チーム1足が速くなったり、肩が強くなったりすることは
時間がかかる。3年間かけても、できないかもしれない。
でも、今すぐ自分に出来ること、
どんなに小さなことでもNo.1を作って増やしていけば
必ず役に立つ選手になることができる。
だからまずは、小さなNo.1から始めてみい!』
この言葉を聞いて、どうすればいいかわかんなかったけど、
自分にできることはないか?自分なりに動いてみたんだ。」
> > >
TJの話は、ここからが後半戦。
彼が「自分なりに動いてみた」という試行錯誤から、
夏の大会のクライマックスへと続きます。
ですが。。長くなってしまいましたので、
続きはまた今度お伝えしますね。
> > > カタリバの最近のニュース
・女川向学館で、本年度最後の授業を行いました
・大槌臨学舎で、受験に向けた“合格祈願”をしました
・支援者の方向けの「活動報告会」を行いました
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【文責】 山内 悠太
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“未来を創る”教育機会を届けられます。
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こんにちは、NPOカタリバ山内です。
昨日から3月。3月といえば、学校は“入試”“卒業”と
イベントが盛りだくさんの季節ですね。
そして、2011年3月11日からもうすぐ1年。
私たちが東北で運営する「コラボ・スクール」では、
あの頃に14歳だった中学3年生が今、高校入試に挑み、
そして卒業を迎えます
人生で最初の岐路に立つ年に、震災で多くを失った彼ら。
そんな彼らの1年間の軌跡も振り返りながら、
本号をお届けします。
【お知らせ】
コラボ・スクール卒業生「“やくそく”旅行」
〜震災から1年。「ありがとう」から始まる、15歳の旅立ち〜
→春休み、支援してくれた方に感謝を伝えるため
子どもたちが上京。旅費等へのご支援も、お待ちしています!
■
「ただいまを 聞きたい声が 聞こえない」
「みんなの前 笑えているかな 自分の顔」
「天国と 地獄の境は どこですか?」
「今伝える いままで本当に ありがとう」
宮城県女川町の中学生が、震災後に詠んだこれらの句を見て、
ショックを受けたのを覚えています。
2011年3月。東日本大震災によって、
たくさんの人が家を失い、仕事を失い、家族を失いました。
失った時間を笑顔で取り戻せるように。
ぽっかり空いた心の穴を、新しい希望で
ふさぐことができるように。
震災の経験を、“悲しみ”から“強さ”に変える
「学習機会」を創り出すため、昨年夏にスタートしたのが、
コラボ・スクールです。
http://www.collabo-school.net
■
「震災があったから、行きたい高校に行けなかった」
「将来の夢をあきらめた」
そんな想いを抱かせないため、特に力を注いできたのが、
中学校3年生の高校受験の指導です。
私は、東京で後方支援の仕事をしているので、
直接に子どもたちと触れ合うわけではないのですが、
現地スタッフからの話を聞いて、本当に嬉しかった
できごとがあったので、皆さまにも共有いたします。
1月に開催した大槌臨学舎の開校式。
生徒代表として、詰襟(つめえり)の制服で
マイクを握った、中学3年の男子生徒のスピーチです。
※↓から映像でご覧になれます
<大槌臨学舎「開校式」映像>(7:05〜)
■
12月からほぼ毎日、臨学舎に通った結果、
「難しい問題も解けるようになってきた」という彼が、
ここまで成長してこれたのは、2つの理由があったと話します。
「1つ目は、【将来の夢があること】です。
私は将来、看護師になりたいと思っています。
避難所生活をしているときに、お医者さんの
サポートをしつつ、私たちのことを想い、
励ましの言葉をかけてくれた看護師がいました。
私はその姿を見て、将来その人のような看護師に
なりたいと思いました。
将来の夢があると、それに向かって努力しよう
という力が生まれ、頑張ろうという気持ちになります。
そのことが今、努力を継続できている理由だと思います。
■
2つ目は、【大槌臨学舎がたくさんの支援で
成り立っている】ということです。
たくさんのお金を寄付してくれた方や、
勉強を教えてくれている先生方は、
さまざまな思いで私たちを応援してくれていると思います。
私は、そのような方々の気持ちに応えたいと思い、
頑張っています。
私たちが今できることは、たくさんの方に感謝して
勉強することだと思います。
そして、私たちができる最大限のことをやり遂げたとき、
たくさんの方に、恩返しできたことになると私は思います。
受験まであと少しですが、
最後までたくさんの努力をして勉強するとともに、
感謝の気持ちを忘れずに、勉強していきたいです。」
■
「震災を体験した子どもたちを、支える機能さえあれば、
この体験は、必ずチャンスに変えられると
信じて取り組んでいる」
現地スタッフの話していた信念が、子どもたちの心にも
届いているんだ!と、感じられた瞬間でした。
冒頭では、悲しい句を紹介しましたが、
こんな力強い詩を詠んでくれた中学生もいます。
「見あげれば 瓦礫の上に こいのぼり」
「空の上 見てくれたかな 中総体」
「夢だけは 壊せなかった 大震災」
震災という、普通の子にはできなかった体験をバネに、
将来の夢に向かい、たくましく歩みを始めた生徒たちが、
女川向学館、大槌臨学舎にはいます。
今年度に卒業を迎える中学3年生は、124名。
推薦入試を受けた一部の生徒からは、「合格!」の嬉しい声が届き始めています。
入試まであと一息、皆さまも遠くから
お見守りいただければ幸いです!
【震災から1年。被災地のために、今できること】
「家もランドセルも流されたけど、応援してくれる人が
いたから、がんばりたいと思えた」(女川町 生徒)
コラボ・スクールでは、子どもたちの学習指導などの
ボランティア、そして学校運営のための寄付をして
くださる方を募集しています。
10年後の日本にイノベーションを起こしてくれる
子どもたちを、一緒に育てていきませんか?
> > > 最近のカタリバのニュース
・カタリ場のキャスト募集のページを、リニューアルしました
・代表理事 今村久美が参議院でお話しさせて頂きました
・コラボ・スクール「活動報告会」を行います
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<編集後記>
はじめにもお知らせしましたが、春休み、コラボ・スクールの
卒業生たちが上京します。
応援してくれた方に「ありがとう」を伝え、
そして将来への頑張りを「やくそく」する。
子どもたちが上京するための費用に、ご寄付を
募っています。今まで遠くから見守ってくださっていた
皆様、ぜひご支援をお願いいたします!
http://www.collabo-school.net/?page_id=2163
本日の東京は雨空。
3月中旬には、春らしく晴れわたった青空が
広がっていることを祈りながら!
こちらで失礼いたします。
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こんにちは、NPOカタリバ山内です。
本日は冒頭から本題へ。カタリバは被災地で、
放課後学校「コラボ・スクール」を運営しています。
http://www.collabo-school.net
これまでメルマガでは、頑張る生徒さんに焦点をあてて
レポートしてきましたが、震災があったからといって、
そこに通うのは普通の子どもたち。
中学生となると、友達や家庭など悩みも出てくるし、
「勉強を頑張るのは、ダサい」「授業中でもはしゃぐのが
カッコいい」といった思春期特有の空気が
生まれてしまうこともあります。
> > > > >
女川向学館で、特に元気の良い子どもたちが集まった、
あるクラス。そのクラスが、授業中の“おしゃべり”で
収集がつかなくなったときがありました。
今回話を聞いたのは、そんな“荒れた”クラスにサポートで
入っていた、カタリバ代表理事(女川向学館の校長)の今村久美。
彼女が緊張しながら教壇に立ったのは、今年1月のことでした。
■
「このクラスは、今いい状態じゃないと思う」
今村が発した言葉に、それまではザワザワしていたクラスが
シーンと静まり返りました。
「前回の授業、私もこの場にいたけど、支えてくれている人たちに
正直、見せられないと思ったんだ」
授業が始まっても、おしゃべりのザワザワが
止まらないこのクラス。
みんなで勉強しているときも、お菓子を散らかす子や、
勉強しようとしている人の邪魔をする生徒、なかには、
授業が始まっても、ケータイで音楽を聞き続けたり、
先生にゴミ捨てに行かせる生徒もいるくらい。
“自由”という名の無法地帯になりかけていました。
■
宮城県女川町では、多くの子どもたちは狭い仮設住宅
などで暮らしています。
たくさんの家が津波で流され、11あった学習塾も
1つを残してすべてなくなってしまいました。
「勉強したいけど、そのための場所がない」
そんな子どもたちのために設立したのが、女川向学館です。
http://www.collabo-school.net/?page_id=13
避難所として使われていた小学校を教室として借りて、
町や教育委員会とも連携しながら、失業した元塾講師など
地元の住民の方々を雇用。
地域みんなで創り上げる“コラボ・スクール”という
理念を掲げたものの、運営を担う私たちカタリバは設立当時、
「学校経営」という面では“素人”に近い状態でした。
■
「正直、子どもたちを強く叱るべきか、迷っていた」
今村は話します。
「被災地の子どもたち」といっても、普通の中学生。
震災があっても子どもは素朴だから、甘やかせば甘えるし、
厳しく言わなければいけないときもある。
一方、向学館には、震災で傷ついた子どもたちの心をケアする、
彼らの“居場所”という機能もあります。
震災後は、放課後に学校に残って、部活をしたり、
友達とおしゃべりをしたりも満足にできない・・
そんな子どもたちを厳しく叱った方がよいのか?
葛藤もあったそうです。
■
それでも、頑張ってくれている生徒を我慢させたくない。
かといって、勉強のできない生徒を初めから排除して、
「優秀な子だけを集めました」というクラスにはしたくない…
子どもたちのその様子が、何かのサインにも見えた今村は、
3つの“ルール”を全員の前で提案しました。
1.向学館にいる時間は、勉強に集中しましょう
2.友達が頑張ろうとしているのを、応援しあいましょう
3.沢山の人たちに支えられていることに、感謝の気持ちをもちましょう
はじめは、 今村が教壇に立つと、
「『なんなんすか、この人?』みたいな視線」を向けた生徒たち。
荒れた学園ドラマのように、おしゃべりを続けていた彼らに、
今村が語りかけていきます。
■
「向学館は、どうやって成り立っているか。皆は知ってるかな?
たくさんの人たちが、自分の生活のために使うお金を、
寄付してくれています。だから、みんなは勉強できているんだよ
ここにいるスタッフも、皆ががんばろうと思ってくれる
と信じて、応援し続けているんだよ。
今は勉強をする時間。みんながここいにいるのは、
勉強するためなんだよね?
もしみんなが、勉強をがんばるつもりがないなら、
お互い時間の無駄はやめよう。
遊びたいんなら、遊べばいい。
私が中学生だったら、大人からいろいろと言われるのはイヤだし」
冒頭の言葉もあって静まってきたクラスに、今村は続けます。
■
「このクラスのみんなのことを、学校の先生から聞きました。
○○はバスケ部のキャプテンなんだね。
マラソン大会で○○は優勝したらしいじゃん。
○○はテニス部でリーダーシップ発揮しているんだね。
みんなのことはまだ分からないけど、他のスタッフや
学校の先生に聞いて、みんながすごい力をもっていることを、
今日教えてもらったよ」
そのうえで、「友達同士で頑張っているのを応援しあえる」
そんなクラスにしたいと伝えます。
「私は立場を表明するけど、皆はどうする?
この場がもういいと思ったら、帰っていいよ。
今日の授業を受けて、納得できないなら、
もうこのクラスにはこないでいいんだ。
もし1人も残らなければ、クラスも閉めるし、
でも1人でも勉強したいという子どもがいれば、
このクラスは続けるから。その人のために、私は付き合うから」
■
そんな風に、ある意味「突き放して」終えた木曜日の授業。
次の週の授業に、子どもたちは本当に来てくれるのか?
恐る恐る教室に入ったところ、その場にいた生徒は半分くらい。
「残り半分はやめてしまったのか?」
そうがっかりしかけたところ、ちょうどその日は、
学校でインフルエンザのため学級閉鎖になったそうで、
その影響を受けた生徒以外は全員が出席。
そして1週間後には・・・
クラス全員が戻って来ていました!
「みんな、今日来たってことは、続けるってことでいいのかな?」
そう今村が問いかけると、皆が「はい」という返事。
なかには、恥ずかしそうに頷く生徒さんもいましたが、
皆のやる気を確認できたということで、ひとまず安心でした。
■
「結局、子どもたちは見透かしていると思うんです」
今村は言います。
生徒たちが気にするのは、
“自分だけが頑張っていると、カッコ悪い”
という思春期特有の価値観です。
そして、「そんな空気が態度にも出てしまうのは、
“勉強についていけない”“わからない”という
サインではなかったのか」今村は続けます。
だから大事なのは、勉強をしていても、皆にからかわれない空間。
前向きに頑張ることを許容してくれる場づくり。
「そんな居場所をつくるのが、私たち大人の役割」なのです。
「これまでは学校に伺って、1回1回の授業をしてきたけど、
自分で学校を運営して、クラスを持って毎週授業をする中で、
先生方の本当のご苦労を、初めて理解できたような気がする」
“非日常”のキャリア教育だけでなく、“日常”の学習指導も
行うことで、今村に生まれた気づきです。
> > > > >
この原稿を書いて校正をしていたその間に、
今村から嬉しいニュースを聞かされました。
このクラスの生徒の一部は、授業がない日にも
自習室に通うようになったそうです。
これまでの一斉講義形式から、プリントを使って
自分のペースで学習できるようにしたところ、
わからない点をそのまま残さずに、一つひとつ
進んでいけるようになったからでは、とのこと。
進路選択という目標に向けて、子どもたちの主体性を
引き出しつつ、基礎学力を身に着けてもらう。
そのための試行錯誤を、コラボ・スクールでは続けていきます。
【被災地の子どもたちのために、できること】
“津波で家や塾を流された子どもたちに、学びの場を”
「震災があったから、夢をあきらめた」
子どもたちに、こうした想いを抱かせないために…
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> > > Web更新ニュース
・女川町での職場体験など、文部科学省により採択されました
http://www.katariba.net/k-news/9918.html
・大槌臨学舎で開校式をレポートしました
http://www.collabo-school.net/?p=1636
・日本経済新聞で、「オトナカフェ」が取り上げられました
http://www.katariba.net/k-news/9690.html
・カタリ場のキャスト(ボランティア)を募集しています
http://www.katariba.net/casts
・Asahi Japan Watchで、「カタリ場」が掲載されました
http://ajw.asahi.com/article/behind_news/social_affairs/AJ201202080026
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<編集後記>
寒さが続いていますが、元気でお過ごしですか??
私は軽い風邪を引いてしまいました…
皆さまは、ご自愛くださいませ!
本文で紹介した被災地といえば、Facebookの
タイムラインで昨日見かけたのが、
「世界報道写真コンテスト」の記事です。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/culture-arts/2857639/8441279?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=photo_topics
ぐっときてしまいました。。
よろしければご覧になってください!
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【発行元】特定非営利活動法人 NPOカタリバ
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【文責】 山内 悠太
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こんにちは、NPOカタリバ山内です。
寒い日が続くと、春が待ち遠しくなりますね。
4月8日。年末にお知らせしたとおり、子どもたちのための
チャリティラン「パラカップ」にカタリバも参加します。
http://www.paracup.info/
ボランティアの募集はキャンセル待ちになってしまいましたが、
ランナーはまだまだ募集中。
心地よい春風のなか、多摩川の河川敷にて、
子どもたちのための小さな一歩、踏み出してみませんか?
エントリーは以下よりお待ちしています。
http://www.paracup.info/information/entry.html
> > > > > > >
さて皆さん、「定時制」という言葉、
聞かれたことあると思います。
昼間は働くなどしている生徒さんが、夜間に通う
定時制の高校。そこでも、“カタリ場”は行われています
私たちが一般に思い浮かべる「高校」(全日制)と比べて、
生徒さんの悩みはさまざま、というケースも。
今回はその定時制の生徒さんの話を中心に、
大学生キャスト、「たっくん」に話を聞かせてもらいました。
(高校生との距離を近くするため、カタリバではニックネームで
呼び合う習慣があります)
■
ある県立高校の、夜間部での授業のことです。
終了のチャイムも鳴った最後の最後に、ある生徒さんが、
たっくんのもとに歩み寄ってきてくれました。
少し前に、たっくんの“先輩の話”を聞いてくれた
女子生徒さん。
よく見ると、泣きはらした目をしていました。
「どうしたのだろう?」
そう思いながら話しかけると返ってきたのが、
「私も同じこと言われたから、すごく気持ちわかりました」
という答え。
何のことだろう?さらに質問したたっくんが
彼女から聞き出した「同じこと」とは、
「おまえなんか、いらんわ」
というショッキングな言葉でした。
■
“先輩の話”でたっくんが話したのは、
大学に入学した頃の話
高校時代は、「服装もダサくて、女の子からも人気がなくて」
引きこもっていた、と控え目に言うたっくん。
“リア充”になろうと決めていた大学生活。
彼女もできて、テニス部にも入って、息の合った仲間と
思いっきりキャンパスライフを楽しんでいました。
でもやっぱり、体育会の部活と大学生活の両立は大変。
「大切にしたいのは、彼女との時間」と
悩んだ末に、部活をやめる決意を、慕っていた
先輩に伝えました。そこで返ったきたのが、
「おまえなんか、いらんわ」
というショッキングな答えでした。
■
「部活にいる間は、あんなに優しくしてくれて、
“一緒にやろうよ”と言ってくれた先輩なのに、
こんなにも態度が変わるのか・・」
その後たっくんは、部活をやめてまで大事にした彼女にも
フラれてしまいます。精神的に“どん底”になり、
大学にも行けず、引きこもるようになったそうです。
そんなときに出会ったのが、ある学生団体。
弱い部分を見せても、受けいれてくれ、
ありのままの自分を認めてくれる仲間たち。
たっくんはようやく、立ち直ったといいます。
■
「その人だけに、こだわらなくてもいいんじゃないかな?
大事にするべき人って、周りで他にもいるかもしれない」
そんなメッセージを伝えたところ、
話の後に泣き出す生徒さんも何人かいたそうです。
友達との関係、家族との軋轢、恋人への想いなど、
一人ひとりのシチュエーションに置き換えて、
感極まってしまう生徒さんが多かったのでしょう。
授業の最後に歩み寄ってきてくれた、
冒頭の女子生徒さんもその一人。
彼女も同じように、中学の頃にいじめを受けて、
友達から、「おまえなんかいらない」と
言われたそうです。
■
話を聞きに行くまでは、お笑いのテレビや、「テニスの王子様」など
軽い趣味の話も含めて盛り上がっていた彼女の班。
たっくんの話を聞いた後、泣きながら戻ってきた彼女に、
班の先輩が声をかけると打ち明けてくれたのが、
いじめられた体験でした。
「自分がすべて否定されたように感じて、
『自分なんか必要ない人間じゃないか』って
つらくて死のうかなと思って、でも親のことを考えたら、
そんなことも言えなくて・・・」
1つの衝撃的な言葉がきっかけで、負の過去を思い出した彼女。
「すごくつらくて、やっぱりまだ引きずっていて、
でも、同じような過去を乗り越えて、
今、前向きに生きている先輩がいるって勇気付けられて」
■
「つい彼女は、自分を否定することに慣れてしまっています」
彼女を担当した班の先輩が、先生への引継ぎシートに残した言葉です。
今は高校生活も楽しいし、
「昔は他人を信じられなかったけど、今では信じられる」
つらい過去も「いい経験だった」と力強く話してくれたものの、
アルバイトの面接に落ちるたびに
「私なんてダメだ・・・・」と思ってしまう彼女。
バイトへの応募のため電話をかけるのも怖くなってしまった、
という彼女が、班の先輩と一緒に立てた行動目標は、
「アルバイトにもう一度、応募してみる」
面接に落ちて否定されたり、結果聞いたりするのは怖いけど、
一歩踏み出してみる。そんな決意を“約束”した彼女。
ワークシートにも、「後悔せずに生きようと思った」
「他人に流されず、自分の意思で生きようと思った」
と力強く書いてくれました。
■
「自分はダメな人間だと思う」 65.8%
「自分は人並みの能力がない」 46.7%
「自分が参加しても社会は変わらない」 68.3%
高校生を対象としたアンケートで、このような結果が出ています
(「中学生・高校生の生活と意識」財団法人日本青少年研究所 2009年2月より)
いじめにあっていた人、昔やんちゃをしていた人、
片親の人、学費を自分で稼いでいる人、・・・
定時制の高校には、全日制高校にも増して、
さまざまな生徒さんがいます。
「大事にしているのは、とにかく話を聴くこと」
たっくんは言います。
■
派手な服装をして、友達とキャッキャ話して、
一見楽しそうにしていても、表面的な話だけでなく、
マジメな話をできる友達は、意外に周りにはいない。
かといって、先生や親にも相談できない・・
そんなとき、「利害関係のない、身近な先輩という
ポジションが機能している」のかもしれません。
“自己肯定感”をもてずにいる高校生たち一人ひとりから、
良いところを引き出し、言葉に出して認め、
自信を持ってもらう。
“カタリ場”の授業が、そんな機能も担えるようでありたい、
とスタッフたちは日々、授業の現場に向かっています。
【募集】
~ あなたの1000円/月が、高校生10人の“未来”を変える ~
たまたま入った学校、生まれ育った地域、小さな頃の家庭環境…
私たちは、“環境”に大きな影響を受けて育ちます。
教育の格差、機会の不平等・・・どんな環境にいる
子どもたちでも、将来に向けて意志ある1歩を踏み出す
“きっかけ”さえあれば、異なる未来を創れるはず。
すべての高校生に“カタリ場”を届けるために。
私たちの活動をご支援くださるサポーターを募集しています。
<詳細・お申込> http://www.katariba.net/heart/
<編集後記>
前号にてお伝えした、「大槌臨学舎」の開校式。
無事に終了いたしました。応援のメッセージ、
ご寄付などいただいた皆さま、ありがとうございました。
臨学舎の開校、嬉しいことに日本経済新聞など
さまざまなメディアでも、取り上げていただきました
http://www.katariba.net/k-news/9595.html
現地はだいぶバタバタしてしまっていて、
まだ様子をお伝えできていないのが大変恐縮ですが、
レポートが出来次第、下記のTwitterやFacebookで
お伝えさせていただきます!
https://twitter.com/katariba
http://www.facebook.com/katariba
ちなみに、先週末には東京・東北の全職員、
学生リーダーの希望者が集まって、
四半期に一度の「全体会議」を行いました。
その様子も、↑のFacebookページにあげております。
よろしければ、ご覧ください!
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【文責】 山内 悠太
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“未来を変える”教育機会を届けられます。
http://www.katariba.net/donation/9314.html
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こんにちは、NPOカタリバ山内です。
すっかり遅くなってしまいましたが、
新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします!
> > >
新年早々ですが、嬉しいご報告から。
カタリバは昨年夏から、被災地の放課後学校“コラボ・スクール”を
宮城県女川町で運営してきましたが、
その第2校目として、岩手県大槌町で「大槌臨学舎」
(おおつちりんがくしゃ)を本開校できることになりました。
<詳細> http://www.katariba.net/k-news/9516.html
ご支援・ご声援いただいている皆様に、改めて感謝申し上げます!
さて12月13日から仮開校して、一部授業を始めている臨学舎。
「はたして生徒さんは、来てくれるだろうか??」
不安に思いながら、準備を進めていた現地スタッフを
勇気付けてくれたのは、地元の保護者の方から
いただいた、あるメールでした。
■
「私たち親は、子どもよりも、この日が来ることを
待ち望んでおりました!」
↑の想いをつづってくれたのは、中学3年生の母親の方。
夏から私たちが準備を進めていた教育支援の話を耳にされて、
「今か今か!」と待っていてくださっていたらしいのです。
「HPのナナメの関係、女川向学館も拝見し、
羨ましくも感じていましたよ~」とも。
12月に行った、中学3年生の保護者向け説明会には、
大槌町全体の中3の生徒数が約140名というなか、
総勢80名近い保護者の方々が来場されました。
http://www.collabo-school.net/?p=1299
入校を希望する保護者の方は、説明会や個別面談で、
「女川の子どもたちのことをニュースで見ていて、
うらやましかった」と口々におっしゃっていたそうです。
■
私たちの予想以上に、ここまで沢山の地元の方々から、
待ち望んでもらっていた臨学舎の開校。
この背景には、大槌町のどんな状況があったのでしょうか?
岩手県大槌町は、釜石市の隣にある三陸沿岸の町です。
全人口12619人のうち、震災による死者・行方不明者は1307人。
住居倒壊率は64.6%と被災地で3番目に高く、
町庁舎も津波で崩壊するなど、震災で壊滅的な被害を受けました。
仮設住宅内での勉強は集中しづらく、スペースの確保や
学習机など子どもたちへの学習支援が必要。
(「大槌町の教育状況調査」より)
家庭の経済状況や交通機関の悪化により、
進学をあきらめる生徒が出ることも予想されています。
■
臨学舎の校舎がある「上町ふれあいセンター」の前も、
住宅街が飲み込まれ、今は何もありません。
「震災があったから、受験に失敗した」
「夢をあきらめた」「志望校に行けなかった・・」
そんな想いは抱いてほしくない、とまずは受験を控えた
中学3年生に絞ってスタートした大槌臨学舎。
仮開校を迎えた当日には、その上町ふれあいセンターの
机が足りなくなるぐらい沢山の生徒が集まりました。
「これまで勉強できなかった分を取り返したい」
「ここで集中して勉強して、消防士になる夢を叶えたい」
いろいろな思いを持って、年末年始も勉強に励んでいます。
http://www.collabo-school.net/?cat=8
■
「生徒たちの心は確実に勉強、そして
受験へと向き始めている手ごたえを感じます。」
学習指導ボランティアの村上さんが、
そんな力強い言葉とともに、子どもたちの様子を
レポートしてくれたので、最後に紹介しますね。
> > >
単語力の低さを改善するため、「満点取るまで帰れない」
と実施した冬休み明けの単語テスト。
ある中3の男の子は、最初は半分も点を取れず、
やり直しをしても、満点が取れないまま
帰りのバスの時間になってしまいました。
「どうする?今日は帰る?」と声をかけたら、
「残ってやります」と一言。
英語は苦手、自覚していて、英語の授業になると
途端に集中力が下がっていた彼も、
この日は、都合6時間も単語の勉強をし続けたところ、
最終的には9割まで点が取れるように。
「明日も、自習室に来ます」と帰っていきました。
これまで自習室に来たことは一度もなかったのに、です。
■
単語テストに大苦戦した女の子が、もう1人。
最初は半分も点を取れなかったけど、ひたすら
単語の書き取りを続けて、最後にはほぼ満点が
取れるようになりました。
お母さんが迎えに来たので渋々席を立ちましたが、
「満点取って帰りたかった」とポツリ。
それでも、数時間の勉強で得点が一気に上がったことで、
「勉強時間を増やせばできるようになる」という手応えは
つかんだ様子。今後の追い上げが楽しみです。
> > >
大槌臨学舎では、本開校を記念して
1月23日に開校式も行います
http://www.katariba.net/wordpress/wp-content/uploads/2012/01/120118pressrelease_j.pdf
生徒たちの、将来への「約束」(決意表明)の宣言も
行われるそうで、楽しみです。
高校受験まで、あと2ヶ月を切りました。
宮城県女川町、そして岩手県大槌町で勉強に励む子どもたちを、
ぜひ皆さんも温かくお見守りいただければ幸いです!
【寄付のご案内】
震災で家や塾を流され、勉強する場所を奪われた
子どもたちのために、被災地の放課後学校
「コラボ・スクール」を運営しています。
寒い中、受験に向け勉強を頑張る子どもたちを、
応援お願いいたします。
<詳細・ご寄付> http://www.katariba.net/collabo/
<編集後記>
冒頭で紹介したお母様からは、↓の嬉しい言葉もいただきました!
「震災以来、全国のみなさまにたくさん助けていただき感謝の毎日です。
いつか私も子どもも、どなたかの力になれるよう…
ペイフォワードして行きたいと思っています。」
コラボ・スクールは、“寄付”によって成り立っている学校です。
大槌臨学舎の設立にあたってご支援いただいた
バンクオブアメリカ・メリルリンチ様(Give2Asia財団様)、
新日本有限責任監査法人様はじめ、ご支援いただいた皆様、
そしてNPOカタリバやハタチ基金にご寄付いただいた皆様に
改めて御礼申し上げます!
■ 被災地ボランティアのご案内 ■
「女川向学館」「大槌臨学舎」では、受験を控えた中学3年生に
学習支援を行う短期ボランティア(2月~3月)を募集しています。
将来教員を目指している方、被災地での新しい教育の取組に
関わりたい方はぜひご応募ください。
< 詳細・お申し込み >
http://www.collabo-school.net/?page_id=1318
■ 講演のご案内 ■
カタリバ職員の山崎菜々美が、2月4日(土)に
十文字学園女子大学で講演をいたします。
『若者の「つながり」をつくるNPOカタリバの10年
-学校に社会をとどける活動とは- 高校・大学編』
高校・大学の教員、キャリア・進路指導関連の方など、
どうぞご参加ください。
< 詳細・お申し込み >
http://www.katariba.net/k-event/event-sj/9475.html
■ 1日ボランティア@東京のお誘い ■
カタリバも共催団体となったチャリティーラン「PARACUP」では、
当日運営を手伝ってくださる方を募集しています。
子どもたちを支援するため、“給水”や“応援”などで
楽しみながら、1日ボランティアをしませんか?
4/8(日)@多摩川河川敷、ご都合つく方はぜひご登録ください!
< 詳細 >
http://www.paracup.info/information/volunteer02.html
< お申し込み >
http://www.sportsentry.ne.jp/event.php?tid=28788
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【発行元】特定非営利活動法人 NPOカタリバ
http://www.katariba.net/
▼Twitter http://twitter.com/katariba
▼Facebook http://ja-jp.facebook.com/katariba
【文責】 山内 悠太
- サポーターとしてのご支援ください -
あなたの月1000円で、10人の高校生に
“未来を変える”教育機会を届けられます。
http://www.katariba.net/heart/
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この度は、NPOカタリバの発行するメールマガジンに
ご登録いただき、ありがとうございます。
登録が無事完了いたしましたので、
次号より配信させていただきます。
月2回程度、高校生へのキャリア学習プログラム「カタリ場」や、
被災地の子どもたちための放課後学校「コラボ・スクール」など、
教育現場で起こっている事例をお届けいたします。
なお、バックナンバーはこちらのページよりご覧になれます。
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。






