
2人に1人が自分は人並みの能力はないと言い
3人に1人が孤独を感じると言う。
5人に3人が自分はダメな人間だと思っていて
5人に4人がなんだか疲れている。
そして、5人に3人が自分が参加しても社会は変わらないと言う。
これが、世界第2位を誇る経済大国日本の明日を担う高校生たちの現状です。
子どもだけではありません。
100万人の人が心の病と診断され、
1日90名の人が希望を失い、自殺をします。
3日に1人の子どもが虐待で死にます。
この社会、
政治家が永田町でする意思決定を待つしかないのでしょうか。
経済が豊かさを取り戻せば変わるのでしょうか。
ゆとり教育が詰め込み教育に戻れば変わるのでしょうか。
きっと正解はありません。
ただひとついえるのは、気づいた個人の自分自身と身の回りの人、
そして社会に対しての優しさこそが、変えるパワーになるということ。
そのために私たちは、フィールドを「高校」に設定しました。
大人になる直前の約98%の子ども達が高校に入学する今、
日本中の高校生が、今よりも少し自分に自信を持ち、
今よりも少し意思ある日常生活を送ることができて、
今よりも少し意志ある進路選びをするようになることで、
自律した責任のある大人が増えることにつながります。
教育現場に対する仕掛けによって、一人ひとりの力と可能性を引き出す、
これが社会をかえる効果的な方法だと私たちは考えます。
だから私たちは、ナナメの関係な人たちとのコミュニケーションを
日本全国の高校の授業の中に広げ続けます。
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NPOカタリバは、特に以下の点に問題意識を持ち、
その解決に向けた活動を行っています。
・幼少期からの様々な直接体験の機会や、異年齢者との交流の場が、昔に比べて乏しくなっていること
・多様で幅広い人間関係が不足しており、モデルとすべき生き方を見つけにくい状況に置かれていること
・「わかった」「自分にもできるかもしれない」という、成功体験や自己肯定感を自覚する機会が少ないこと
1.多様な他者と幅広い人間関係構築の機会をつくること
特に中高生に多く見られる傾向として、同世代との限られた人間関係しか持たず、
それ以外の人間関係を持つことに慣れていないことが挙げられます。
このことが、自立意識や社会性を培う上でのマイナス要因となっていると考えられます。
こうした課題に対応し、多様な他者と幅広い人間関係を構築する機会をつくることで、
それが社会や将来への関心や意欲が高まる動機付けとなり、様々な情報を得るチャンスにつながります。
2.自己肯定感を高めること
自己肯定感とは、自分を認め自信を持つことです。
これは、自己の新たな可能性の発見や自己理解の深化といった、内面の成長と深く関わってきます。
また、自分の進路・将来設計・進路の選択決定に関心・意欲を持つことによって、
日常の学習態度や生活態度を大きく変化させます。
この自己肯定感を高めるためには、「できた」「わかった」という成功体験の自覚や、
褒められるなど、第三者の言葉を借りて自己を再認識する機会が効果的です。
3.学校や先生と連携すること
NPOカタリバは、学校や先生との連携を大切にしています。
なぜなら、上記のような機会は、一部の意欲の高い若者だけでなく
すべての若者に提供されるべきだと考えるからです。
任意参加のイベントなどではなく、学校の授業の一環として
全員が参加することで、よりカタリバの活動が意義のあるものになります。
一方、学校や先生に求められていることは年々大きくなっており、
現場の先生方の負担は計り知れません。
そこで、すべての負担を先生が負うのではなく、
先生にはコーディネート役として、NPOカタリバを効果的に活用していただきたいと考えています。
【団体名称】
特定非営利活動法人 NPOカタリバ
【事業】
1.高校企画事業(キャリア学習支援)
2.大学・専門学校企画事業
3.法人事業
4.社会人向け事業
5.地域支援事業
6.講演事業
「学校に社会を運ぶ活動」
NPOカタリバは高校と連携し、生徒と先輩のナナメの関係
によるキャリア教育プログラムを実施しています。ナナメの
関係で誰かにあこがれ、行動につなげる。カタリバはそんな
きっかけを作り続けます。
>>活動内容詳細
【団体構成】
◆役員
・代表理事 : 今村久美(旧姓 中澤久美)
・理 事 : 竹野優花
・理 事 : 稲葉隆久
・監 事 : 遠山浩司
◆スタッフ
事務局 : 16名(2009年12月現在)
・正職員
今村久美 (経営統括)
竹野優花 (営業統括)
米国CCE,lnc 認定 GCDFキャリアカウンセラー
稲葉隆久 (高校企画統括)
米国CCE,lnc 認定 GCDFキャリアカウンセラー
鶴賀康久 (会員事業統括)
青木悠祐 (新規事業統括)
横山鷹太郎 (経営管理統括)
早野尚代 (総務担当)
・学生職員
山崎菜々美 (高校企画コーディネーター)
森山友理 (高校企画コーディネーター)
三田将司 (高校企画コーディネーター)
門馬優 (高校企画コーディネーター)
多田有沙 (高校企画コーディネーター)
武井明 (高校企画コーディネーター)
石坂奈都季 (地域展開コーディネーター)
菊池寛史 (営業)
阿部千夏 (メディア)
岩渕圭太 (IT・管理)
・プロフェッショナルボランティア
佐藤啓子 (経営管理補佐)
厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格
CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
◆会員
正会員44名 / 賛助会員35名 / 賛助会員(法人)2団体 / 活動会員45名
◆ボランティアスタッフ
約3,800名登録(大学生、専門学校生、若手社会人中心)
~いま、本当に必要な教育コンテンツは「コミュニケーション」と「憧れられる人の存在」である~
産業構造が変わり、グローバル化し、人材の流動性が生まれた日本社会では、
企業が人材を守る終身雇用型から、競争をベースにした雇用体制に変わりました。
企業はただ言われたままに働く「労働者」をよりも、自ら考え、目標を持ち、チャレンジできる人材を求めるようになっていると聞きます。
学校的な学力や、技術的なスキルももちろんですが、これまで以上に強い心と根性、努力や根性が、この社会を生き抜く上で重要な要素となります。
労働者側も、給与水準の上昇だけではなく、成長感ややりがいを、求めるようになりました。
企業が学生たちに打ち出す就職活動は「自分のやりたいこと」をベースに自己分析をあおります。
どこかにあるかもしれない「本当の自分」を探しすぎて、路頭に迷い、無業者になる若者も増え、今日本社会の中には、失業中、未婚派遣社員を入れると未婚若年不安定雇用者数は400万、「引きこもり」については正確な数値がないものの、推定50万人とさえ言われています。
子供たちを取り巻く環境も大きく変わりました。
彼らはケータイを使いこなし、住んでいる場所も違う、直接会ったことのない人と、
架空の自分で友達になる術を持ちました。
「本当の気持ちを打ち明けられる友達は、会ったことのない遠いところにいる人」
それは、大人が到底想像もできない、子供たちの間に起こっているリアルな変化です。
めくるめく、遷り変わるこの時代において、学校教育はいまだに変わっていません。
変わっていないのは、教育カリキュラムや教員のみではなく、
メディアのあおりをうのみにし、求める姿勢だけを強めた親たちもまた、思考停止状態です。
この時代の、学校教育の役割。 大人はみんなで迷っています。
ゆとり教育のせいで子供の学力が下がったという虚構。
対処療法的に教科書を厚くしようとする文部科学省。
学習時間を増やすために部活動や学校行事を削減する学校。
ひとまず家庭の所得を塾や予備校の月謝につぎ込む親たち。
そして、隣の人はあかの他人、と、地域に関わろうとしない大人たち。
いろんなコンテンツを子供たちに与え続けても、その前提として
「モチベーション」が沸いていないと、すべては空振りに終わります。
教育制度が変わっても、教科書が薄くなっても厚くなっても、
学校が休みになって親があせって塾に通わせても、
意欲が沸いていない子どもたちには、なんら関係のない他人事、なのです。
昔は当たり前だったのかもしれない、大人の役割。
出来たときには思いっきりほめてあげること。 ダメなことはダメと、叱ること。
誰かに叱られて泣いている子がいたら、頑張れ!と、励ましてあげること。
友達とうまく行かなくて悩んでいる子がいたら、彼女が見えている小さな世界を広げてあげること。
そして、自らの人生を持って、子供たちの手本となること。
社会で生きるすべての大人の担うべき役割です。
また、本当は担うべき、学校教育の役割。
学校は勉強をするだけの場所ではないということを、大人たちは経験しています。
クラス、グループ、委員会、部活動などの様々なチャレンジで感じる
できた!という小さな成功体験や、できなかった、という小さな失敗体験の価値。
出来なくても励ましあうことで得られる、自己肯定感。
励ました方も、目の前の友達が元気になってくれたことで嬉しくなる優しい気持ち。
いざこざも、けんかも、恋も、人間関係の全部が、人と人が一緒に社会を構成する大切な勉強です。
これらすべてが、7歳から18歳まですごす「学校」の重要な役割なはずなのです。
「モチベーション」とは内発的に醸成されるものです。
誰かが「やる気出せ!」と一喝しても、学級目標を変えても、そう簡単に出てくるものではありません。
子供たちが、「知りたい」と思えること。「やってみたい!」と思えること。 「行って見たい」と思えること。
そう思えた瞬間からが、はじまりです。
やっとそこから、学校や家庭で与えられる教育コンテンツのすべてが、価値のあるものに変わるのです。
そんなモチベーションを引き出すために、もっとも効率的な方法はなにか。
・
・
私たちの仮結論は、「憧れの人を見つけること」だと考えます。
「憧れの人」は、指導者と被指導者という、利害関係があるタテの関係からは生まれにくく、また、たくさんの「他人から見られているの自分」を意識しすぎながら生活しているヨコの関係の同世代の友達関係からも生まれにくいものです。
ではどうしたらいいか。
自分より年上で、あかの他人だけど自分に優しく接してくれる、だけど率直に考え方を提示してくれる人。
自分が経験したことのないフィールド。押し付けがましくないロールモデル。
彼らの日常に欠けているそんな大人との出会い、そんな人たちとのコミュニケーションこそが、
彼らを動機付ける方法なのではないかと私たちは考えます。
それが、きっかけ生まれるナナメノ関係、カタリバプログラム、です。
伝える側は、すごい人である必要はありません。
モラルや公序良俗に反しなければ、どんな人でも人生の先輩です。
もっといえば、年下にだって、学ぶことはあります。
その出会いは、インターネット上でのそれに似た、匿名的で本気なコミュニケーション。
また、みんなで同じ教科書を順序だてて学ぶ経験に飽き飽きしている子供たちが、初めて出会う社会との接点です。
日本社会における教育の停滞を打破し、成熟社会に必要な教育プログラムを作りたい。
そのためには、より多くの人の協力が欠かせません。
これからの社会を担う日本中の若者たちが、「大人」と関わり、憧れを見つけること。
そして、コミュニケーションの楽しさや大切さを感じること。
大人になりたくない子供たちが、大人になりたくなる。
それは、前向きさと主体性を兼ね備え、家庭・学校・企業・地域など、社会全体をよりよくしていくことにコミットしていける未来の「大人」である子供たちの続く日常に彩を添える、きっかけになるのです。
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今村 久美 (いまむら くみ)
岐阜県高山市生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。
大学卒業と同時にNPO法人の設立を志し、高校の授業における講演活動を行いながらも、
自身の生活のためにフリーター生活をはじめる。
2006年特定非営利活動法人NPOカタリバを設立。代表理事に就任。
現在7名の職員と10名の学生アルバイト、全国4000名のボランティアスタッフとともに、
東京・青森・沖縄にて活動を展開。
08年「日経ウーマンオブザイヤー」受賞。2009年内閣府「チャレンジ賞」受賞。
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2001.11
任意団体「カタリバ」を設立
2002.07
(株)リクルート主催 高校生2万人が集まるイベント「進学わくわくライブ」にて
「進学ネットで自分発見コーナー」を担当。
2002.10
私立千葉敬愛学園高校の文化祭にて「カタリバカフェ」を実施。
2002.11
NPO法人女子教育奨励会とのコラボレーション事業として、
私立東京女学館高校にて「カタリバカフェ」を実施。
2003.05
みなとNPOハウスにて高校生・浪人生と 大学生・社会人との
コミュニケーションイベント「第1回カタリバ祭」開催。
2004.02
財団法人国立オリンピックセンター助成事業「マジでかたやびら at.沖縄」を開催。
同県教育委員会や那覇市教育委員会、高等学校PTA連合会などの後援を得、
沖縄県の大学生や社会人らとともにワークショップ形式で実施。
2004.04
運営新体制スタート。
職員による運営から、学生を運営の中心とした体制に変更。
2004.10
キャリア学習プログラム「カタリ場」の展開を本格的に開始
2006.09
NPO法人化
2007.4
東京都教育庁 教育支援コーディネーター制度
業務委託契約締結
2007.9
青森県でカタリ場を実施。地域支援事業が始動。
2008.4
NPOカタリバ沖縄支部 学生団体カタヤビラ始動
2008.9
三宅島にて、島の若者活性化を目的に、三宅島OBによるカタリバを実施
2008.10
大阪・神戸で活動するNPO法人ブレーンヒューマニティと提携開始
2008.11
嘉悦大学にて、初年次教育プログラム導入
2009.2
スペシャルイベント「格差時代の夜明け前 若者漂流時代をどう生きる?」を開催
2001年夏、まだ学生だった私たちは、
「無気力・無感動・無関心な若者たち」などと表される世代の内側、
つまり、教育を受ける側にいました。
本当にそうなのか?本当はみんな思っていることがあるんじゃないの?
まだ眠っているかもしれないけど、誰でも心の奥にはスイッチが入りさえすれば点火する
「ホンキ」が眠っているんじゃないか・・?
そして何かひとつやってみたら、誰かが自分を変えてくれるんじゃなくて、
自分で自分を楽しくするってこと、きっとわかってくるはず。
私たちは、自分たちの世代を表象的に表される
様々な大人言葉に違和感と抵抗感を感じつつも、
確かにどこか言い当てているこの現状をなんとかしたいと思いました。
状況は、社会が悲観視されているほど悲観的でもなく、
本当に可能性も希望も本気もやる気もまったくない人は一人もいないということを、
私たちは確信していました。
なぜなら、私も「きっかけ」以前はあちら側にいたからです。
感動のあまり心を揺さぶられるような経験
本気でやったのに叶わなかった目標に悔しくて涙する経験
みんなと一緒に心のそこから大笑いするような経験
胸がいっぱいになるくらい憧れる人との出会いの経験
コミュニケーションのメディアが便利になってきた今、
つながりたい人とだけつながりあえる時代になってきたからこそ、
こういう経験は足りなくなってきているのかもしれない。
しかし心がずしんと動くようなこういう経験は、考え方や行動にとって、
確実な「きっかけ」になります。
今日の時点で自分や周りにドライなあの子も、きっと何かの「きっかけ」で変わる。
ダルイとかウザイとか、そういう表現で自己表現しているあの子も
それ以外の表現で複雑で繊細な自分の感情を表現できていないだけ。
「きっかけ」不足な社会に生きる10代のために、
「私、がんばってみようかな!」と思えるような「きっかけ」をつくりたい。
それも、できるだけ、みんなに行き渡るような方法で。
そう思い立って2人で活動をはじめてから、6年がたちました。
現在NPOカタリバには、年間3800名もの若者が、
「昔の俺に会ったら言ってやりたい事が山ほどあるんだ」なんて言いながら
真剣に「自分が受けたかった授業」をつくり、高校に訪問し、
高校生に「きっかけ」を運ぶ活動をしています。
NPOカタリバが特定非営利活動法人NPOカタリバになった今日、
ここであらためて宣言します。
社会を構成する人々のつづく日常の中に、
たくさんの優しいナナメの関係が生まれ、個々が少しずつみんなのために優しくなり、
そして、未来の社会づくりに自分らしい形で少しずつ参加する人が増えた時に、
確実に社会は変わる。
NPOカタリバなんていう仕掛け屋が
いなくてもそんなことが成り立っている日を目指して、
今日もカタリバは多くの高校で生活する高校生にたくさんの「きっかけ」を運び続けます。
2006年9月吉日
特定非営利活動法人 NPOカタリバ 代表 今村久美 (旧性 中澤)






