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◆◇◆ 千代田区立九段中等教育学校報告レポート(2007年9月28日) ◆◇◆
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九段下駅から徒歩2分。
千代田区立九段中等学校は2006年4月に開校した東京23区の区立初の中高一貫校。
独自のカリキュラムを作成し学力向上を最重点に置きつつ「九段自立プラン」という、
コミュニケーション能力や情報活用能力を養うことを目的とする6年間の一貫したキャリア
教育を行っている。
経済ドキュメンタリー番組『ガイアの夜明け』では、「スーパー公立校」として紹介された。
(※九段中等学校は、区立九段中学校と都立九段高校を統合して2006年に開校。
2009年3月に都立九段高等学校は閉校予定。)
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九段中等教育学校企画で、コアスタッフ※1を勤めさせていただきました入江千尋です。
コアスタッフとしてはもちろん、
カタリバの学校企画でさえ初参加だった私はまさに新人中の新人で、右も左もわからぬ状態!
おまけに人見知りで、更に人に自分の想いを伝えるのが苦手というダブルパンチ!
そんな私がコアスタッフを引き受けた理由はただ一つ。
『何か新しいことに全力で挑戦してみたい』と思ったからです。
挑戦することで、何かをみつけられたら・・・。
そう、九段中等教育学校企画は、私にとってまさに『冒険』そのものだったのです。
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9月28日。
それぞれの冒険心を胸に抱え、およそ70名のカタリバキャストが九段下に集結した。
前日の雨が嘘のようにその日は晴れていて、体育館は熱気に包まれていた。
「九段中等教育学校企画のテーマは『冒険』です!
皆さんは冒険と聞くと何を思い浮かべますか?」
本番前の事前のシュミレーション※2で、プロジェクトマネージャー※3の岩野さんが
カタリバキャストにそう問いかけたとき、私は宝探しを思い浮かべた。
体育館にて。
班を作り、アイスブレークをし、と場がすすむにつれ生徒の緊張が次第に笑顔に変わり、
やがて体育館は笑い声の絶えない明るい空間となった。
私は今回運営側のスタッフだったので、
たくさんの生徒とキャストの笑顔や真剣な顔が溢れる体育館中を見て回っていたのだが、
午後の部では、班作りにも参加し班の生徒一人ひとりと話せた。
サンプリング※4を聞いた後の班でのまとめのワークの時間で、
ある生徒はサンプリングをしたキャスト、江崎さんの夢に向かって進む話を聞いて
「面白かったよ~!私も何かしたいなぁ!」と、笑顔で私に話してくれた。
また、 おなじくサンプリングをしたキャスト、田中さんの奇想天外な旅行体験を聞き
「あの人すげえ!あんな行動、思いつきもしなかった。でもなんか共感できた」と話してく
れた生徒もいる。
そして次第に班全体が、この人の話はこんなだった、あの人の話はこういうのだったと報告
しあい、盛り上がっていて、中には私の人生に興味を示してくれた生徒もいた。
体育館から退場するとき、生徒が「ありがとうございました!」と笑顔で言ってくれた。
生徒のキラキラした笑顔をみて、私は心の底から嬉しかった。
生徒のこの笑顔こそが、私がこの冒険で得た一番の宝なのである。
そしてその彼らの笑顔、一歩前に踏み出す勇気や、想いを伝えることの大切さを教えてくれた。
私も生徒に「ありがとう」と言って手を大きく振った。
体育館のあちらこちらから「ありがとう」という言葉が聞こえた。
生徒だけではなく、キャストの笑顔もいきいきと輝いてみえた。
初めてカタリバの学校企画にキャスト※5として参加した斉藤さん(慶應義塾大学一年生)は
企画後、こう語ってくれた。
『サンプリング者の話を聞いて「こういう色んなことができるんだ」と感銘を受ける生徒がいて
嬉しかったです。
熱心に話を聞くような真面目な生徒が多く、最初は緊張している様子だったが自分が飾らない、
自然体の言葉を使い笑顔で話しているうちに、生徒の中で自分が部外者から少し年上のお兄
さんと認識が変化していったのが伝わってきました。それに伴い、生徒の言葉使いもより素に
近い状態へと変化していき本音が少しずつきけたような気がしました 』
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この企画は九段中等教育学校の全学年述べ609名が対象である。
中高一貫校で、新設校のため現在の最高学年の四年生(高校一年)には先輩がいない。
私達はたった一日だけだが、先輩の代わりになれたのではないだろうか。
企画テーマ【冒険】という、言葉一つでも人によって価値観は多様である。
実際にプロジェクトマネージャーの岩野さんの問いに対し、ジャングル、外国、上京、夜遊び、
などキャストによって各々異なる意見がでた。
しかし、内容は違うもののそれをイメージした時のドキドキやワクワク感、そして未知なことに
対しての期待と不安が入り混じった高揚感は誰もが共通して抱いていたに違いない。
「私は未知の世界との遭遇だけではなく、人との出会いも冒険だと思います。
人や新しい世界と出会うことで新たな発見が生まれ、視野が広がると思うのです。
その時感じるワクワク感を生徒に伝えたい。
そして、今回の企画が少しでも、将来を考えるきっかけや人生の参考となったら嬉しいです。」
岩野さんのこの想いは、きっと生徒の心に残ったであろう。
そして、ここで得たものを自分なりに消化し、
生徒は少しずつ試行錯誤しながらもそれぞれの道をみつけ、
一歩一歩進んで行っていくのではないだろうか。
九段企画は終わったが、冒険はこの先も続いていくのである。
※1 コアスタッフ プロジェクトマネージャーを支えるサブリーダー的存在
※2 シミュレーション 学校企画本番前のトレーニング
※3 プロジェクトマネージャー 一つの学校企画プロジェクトの統率を行うキャスト
※4 サンプリング 伝えたいメッセージを自らの体験にこめて語ること
※5 キャスト カタリバの活動に参加するすべてのメンバーのこと
記者 白百合女子大文学部3年 入江千尋







